得意分野を伸ばせる?

ここ最近、下りぐらいは階段を使おうと思い、シェアオフィスから1階に向かう途中、見かけたのは可愛いらしい受付の方。何やら窓の近くで光を頼りに作業のようなことをされていたので、挨拶は止めておこうと通過すると、こちらに気づいてにっこり笑ってくれました。「光合成ですか?」と思わず聞いてみたい衝動に駆られてしまったのですが、あほな人だと思われることは分かっていたので、こちらもにっこり笑って会釈。光と水と養分で光合成ができる?!生物の授業で唯一覚えている貴重な豆知識です。

相変わらずのほほんとした息子。夕飯を作っている私に近づき、聞いてくれました。「ママは、趣味が何個あるの?」と。「え~、いくつだろうね。10個ぐらいかな。」となんとなく言ってみると、「ボクはね、2800個!」という返事。単位がおかしくないか?!聞こうじゃないか!と言いたいところだったのですが、夜が明けそうだったのでそのままスルー。「野球でしょ。絵を描くことでしょ。」と聞いてもいないのに語り出した7歳児。趣味が多いのは結構なことで。

この間、自分専用の引き出しを整理していたら、随分前に姉からもらった手紙が見つかりました。『32歳のお誕生日おめでとう。そしてご結婚おめでとう。一生分の苦労は今までで使い切ってしまったから、これからはいい事ばっかり起きるよ。今まで自分からわざわざ困難を取りに行っていたので、これからは“幸せ”にアンテナをたくさん張って、小さな幸せをたくさんキャッチしてね。「素」で幸せを感じているSちんは素敵です。死ぬまで幸せに。』姉らしい。彼女のこんな言葉に何度も何度も助けられてきたのだと、優しい思い出が駆け巡るようでした。
実家が無くなるという時、何冊もあった子供時代のアルバムを何とかしたいと母に言われ、少しずつピックアップして、ポケットアルバムに入れることに。その様子を見ていた母がぽつり。「さっきから、お姉ちゃんとの写真ばかり入れているのね。やっぱり姉妹ね。」そう微笑んでくれた時、本当に無意識に選んでいたので、自分でも驚きました。せっかく写っているのなら、一人の写真よりも姉と一緒の方がいい。心の奥底で感じていた気持ちを母に見透かされたようでした。

姉がまだ大阪にいた頃、女子寮からかけてくれた電話。「もしもし。」たったそれだけしか言っていないのに、いきなり言われました。「アンタ、なんかあったやろ。」何もないよとどれだけ言っても信用しない姉。微妙な声のトーンで分かるんだよ、いいから吐き出しなさい!と誘導尋問のように言われ、家庭内のことを3割減で話したような気がしています。手紙を書いた時は、筆跡がなんとなく変わった、前よりも自信を感じる、一つ何かを越えた後なんじゃないかと。刑事にでもなった方がいいよと冗談で言うと冷静な返事が。「他の人のことは分からないけど、Sのことは分かるんだよ。アンタ、結構分かりやすいから。」本当はそうじゃない。子供の頃からずっと二人でいたから。言葉が無くても、お互いを思いやってきたから分かること。

私がオーストラリアに短期留学した時、ホストファミリーの電話番号を教えると早速国際電話をかけてきた姉。電話を取り次いでくれたママが後から伝えてくれました。「お姉さん、英語がとても上手ね。妹のこと、どうかよろしくお願いしますって。とっても心配していたし、いい姉妹なんだなってすぐに分かった。安心してくださいねと伝えておいたよ。」表面上はいつもクール。弱さを見せたくない姉の強がりにも思えるし、でもその中に詰まっている温かさもちゃんと知っている。英語は、もしかしたら姉にとってコーティングがいらない言葉だったのかも。
「Thank you for accepting my sister.(妹がお世話になります)」どんなトーンで伝えてくれたの?