心の動き

今回は梅雨の時期に、旗振り当番が回ってきました。天気予報を見ると、当番の日だけ雨マーク。それを見て息子が大笑い。「ママって、意外と雨の日多いよね。他の日は晴れなのにそこだけ雨マーク。」くっくっと笑いながら伝えてくれるものだから、一緒に笑ってしまいました。が、当日はまさかのカンカン照り。帽子を被っていこうか迷ったものの、せっかくマスクも外せるようになり、表情を子供達に見せられるようになったのに、帽子を被っていくのもな、あと数回だしそのままで行くことにしました。いつもより早く息子と家を出て、途中で別れ、旗を持って校門前へ。すると、前回お会いしたヒスパニック系と思われる親子が元気にやってきました。「Mom, see you!」娘ちゃんがそう伝えると、ママはハグをしながらおでこにチュ。その一瞬を写真に収めたいなと思いながら、二人にご挨拶するとナイススマイルで返してくれました。心の中でホストママを思い出すひととき。朝から感動をありがとう。その後、初めてお会いしたお母さんと組むことになり、挨拶をしてお当番開始。すると、低学年の男の子が帽子のつばを使って、押しボタン式のボタンを押しているので、笑ってしまって。そういえば前は、ボタンを連打していた男の子がいて、笑って注意したこともあったな。こちらの想像をはるかに超える動きをするから、面白いし、緊張感が必要なんだよなと微笑みたくなって。いつものように、沢山の子供達に挨拶をし、返ってくるトーンが前よりも明るいことに嬉しくなり、信号で停車してくれたバスの運転手さんに会釈をすると笑顔でお辞儀をしてくれました。人と人が行き交う場所、1秒心が重なったら1日頑張れる。そして、時間になったので信号の向こう側にいたお母さんに駆け寄り、お礼を伝えると返してくれて。「私、1年生の母で今回初めての旗振りだったんです。一緒にやらせてもらってすごく勉強になりました。ありがとうございました。」と。なんだかじーんとしました。とても落ち着きのある笑顔がナチュラルなお母さん、こちらの方こそ優しい気持ちをありがとう。旗振り当番もあと二回、カウントダウンが始まる。

その日は、慌ただしく接骨院へ行き、洗濯機の修理業者さんが来てくれる時間が迫っていたので、急いで自宅へ戻りました。すると、気持ちのいい50代の男性が暑い中道具を持って登場。状況を説明し、室内はエアコンを付けていたものの、まずは水分補給をしてもらおうと思い、ペットボトルのお茶を渡すと喜んでくれました。そして、作業に取り掛かってもらっている間、リビングで雑用をこなしていると、業者さんの声が聞こえてきて。「くそ~、こっちじゃなかったか~。」と。心の声が思わず漏れてしまったのだろうけど、耳の良い私には聞こえてしまい、その何とも言えない人間臭さにふふっと笑ってしまいました。その後、また少し経ってから呼ばれ、排水ができない原因は排水溝のつまりであることが判明しました。ということは、先程のつぶやきは、本体を探してみても原因が見つからなかったからだろうなと答え合わせができて。丁寧にごみを取り、元の状態に戻してもらった後、今後またこちらが困らないようにいくつかアドバイスをもらい、本当に助かりました。人の汗、なんだかいいなとほっこりしながらお礼を言ってお別れ。その時、今のマンションに引っ越して少ししてから、息子が洗面所の排水溝にスーパーボールを三つ落としてしまい、大騒動で業者さんに来てもらった時のことを思い出しました。その前に、ネネちゃんとカフェをする用事があり、事の顛末を伝えると笑ってくれて。「R君も男の子だね~。それぐらいのことだったら、お父さんにお願いできなかったの?」と。こういうことを父にお願いすると、煩わしそうにやってくる、その表情を見て何度嫌な思いをしたか。その気持ちを息子にまで味わわせたくないと思い、管理会社に連絡をして業者さんにお願いしました。そして、そんな私の心境に、ネネちゃんは引っ越し前から気づいてくれていたなと。SちんはR君を全力で守ろうとする、それを見てうちの両親は自分達のことを顧みることはしないのだろうかと。父が家を出る時、婚姻費用の額を父と私の二人で決めました。その額に母は納得していなかったものの、父を信頼して決めた精一杯の額でした。その後、私が関東に来た後、母と祖父の二人暮らしになったと分かった父は、自分の判断で減らした婚姻費用を振込み、それを知った母は私に怒りの電話をかけてきて。受けたのは、確か横浜駅の構内。心の底から情けなくなったのと、雑音があって、この負の感情を一人暮らしの静かな部屋で受け取らなくて良かったなと。父もこうなることは予期できたはず、減らすならその前に母に伝えるべきこと、それをせず、大混乱になった母が私に何とかしろと言っている。こういう家で、自分は育ったんだなと。その後の記憶が飛んでいて、父に連絡を入れたのか、さすがに放っておいてそのまま家に帰ったのか、思い出せなくて。おそらく後者の方。とことん冷静になれたその時間を、密かに大切にしています。その時のことも、これまでのことも、今の生活も、ネネちゃんが言ってくれるように、両親に分かってもらおうとは思っていない。息子と自分がほのぼのと暮らせていること、それが何よりだと思っています。

最近行った美容院で、担当してくれたのは茨城県出身の若い男性美容師さん。なぜか新幹線の話になり、伝えてくれました。「え?小田原駅って新幹線止まるんですか?!新幹線が止まる駅って“新”が付く所だけだと思っていました!」いやいや、違う違うと思いながら大爆笑。思い込みってすごいな。「言いたいことは分からなくもないですが、全部が全部じゃないですよ~。私が出身の名古屋も新幹線止まるけど、“新”付かないです。」「ああ、そうか。言われてみたらそうですね!」とまさかの展開に大盛り上がり。茨城にある海浜公園、いい所ですよと教えてもらい、自分の中で風景が広がったようでした。息子と夏休みに行くのは大阪、新大阪駅まで新幹線で行き、在来線に乗り換えて大阪駅近くのホテルへ。予習はバッチリ。黒くなっている心の一部分をたこ焼きで埋めるぞ~。大阪の匂いを嗅いだ時、どんな気持ちがこみ上げるだろう。