乗り物酔いって・・・

子供の頃から、車もバスも電車も飛行機も、揺れるものは全部苦手でした。
遊園地に行っても、調子に乗ってアップダウンの激しいものに乗ると一気に気分が悪くなって、何度ブルーな気持ちで帰ったことか・・・。

でも、不思議と酔わないのが新幹線。やっぱり揺れが少ないからかな。
実家に帰省する時も、わざとこだまに乗ってのんびりと移り行く景色を楽しんでいました。
この乗り物だけは大丈夫、そんなことが子供のようにほっとできて。
「特急券」って特別感があって、なんだか嬉しいですね。

週末もあまり調子が良くない中で、夫の運転する車の後部座席に乗っていたら、急に気分が悪くなり、隣にいた息子がそんな時に限ってクイズを出すタイミングの悪さ。
「<こ>が付く動物はな~んだ?」
「コアラ!」半分やけになっている私。
「ブッブー。正解は、子ねずみでした~。」そんなの分かるか~!!!
不本意ながらも、こんなくだらないやり取りをしていたら、少しだけ気が紛れました。

結婚前に、母とオーストラリアに行った時のこと。
夜日本を出発したジェットスターの機内で気分が悪くなり、トイレで吐いてしまった後、男性CAの方に下手な英語で「気持ちが悪いので薬がほしい、できればフラットの状態で眠りたいです。」とお願いしたら、薬と水を持ってきてくれた後に、女性のCAさん達が仮眠を取っていた場所を空けてくださり、そこで朝まで眠らせてもらいました。
8時間ものフライトに耐えられたのはCAさん達のおかげ。
翌日、現地の入国審査を待っていたら、助けてくれた男性CAの方が私に気づき、軽くウインク。「良くなって良かったね。良い旅を!」そんなメッセージが込められた優しく格好いいウインクに、乗り物酔いも悪くないかもなんて思えた、異国の旅でした。

こんなに乗り物が苦手なのに、自分の運転する車で酔ったことがないのは、やっぱりコントロールができているからかな。
集中しているっていうのもあるかもしれないけど、スピードも右も左も回る感覚が分かっているから、身体も頭もびっくりしないのかも。
気分が悪くなったら、路肩に止めて深呼吸もできるしね。安心感って大きいな。

大学受験の時は、片道10キロの大きな図書館まで自転車で通って勉強していました。この乗り物も大丈夫。そして、身体を動かして景色が変わることが何とも言えない心地良さで、ストレスの溜まる受験勉強の前後には丁度良かった。

乗り物って、A地点からB地点まで運んでくれるから好き。
ドラえもんのどこでもドアもいいけど、その途中には思いがけない人との触れ合いや出来事もあるから、過程もやっぱり小さな旅でありたい。
乗り物酔いは辛いけど、人の温もりを感じるし、大変な移動の中での目的地はとっても綺麗です。