本と現実の世界

毎日アクセスを確認する中で、東京都内だけが○○区とより具体的に表示してくれるのですが、その中で大田区を見つけると最近ちょっとテンションが上がってしまいます。理由は、『下町ロケット』(池井戸潤著、小学館)の文庫にはまり、もしかしたら本文中に出てくる『佃製作所』なんじゃないかと思うから。想像力が豊か過ぎるのか、ただおめでたいだけなのか・・・。とにかく、続きを読みたくなり、二冊目に突入中です。

技術営業のFさんが、このサイトの裏側の件で、沢山の相談に乗ってくださり、プログラマーの友達を通して、長文のメールを送ってくれた時には本当に驚きました。毎回、色々なことを感じ、ゆっくりその文章を味わいながら自分のものにしていくのですが、今回は一段と深く、まだまだ消化途中です。イチゴのシェイクを飲んで、未だにそのつぶつぶが体内に残っているあの感じ。当分残っていてほしいなという願望も込みです。

このサイトを、私やプログラマーのMさんとはまた違った視点で、守ろうとしてくれたことを感じました。裏側で起きたことに真剣に向き合い、自分の技術営業というこれまでの経験を最大限に生かして、僕も経験があるから、こういった事例はこういうケースが考えられ、だから気にすることはないと、あなたが書く文章は、このサイトは価値あるもので、行動を起こしたその気持ちに大きな意味があるから。そんな想いを、客観的にも主観的にも、優しさも力強さも交えて伝えてくれました。
ちょっとやそっとでは、飛ばされないだけの強い心をもらったのだと思います。そして、心地のいいプレッシャーも。

まだ学生時代、マブダチK君が深夜に電話をしてきて、「お前と話すと色々考えさせられて、寝れなくなるんだよ。」と言われたことがありました。だったらかけてくるな!と笑いながら言ったのですが、本当はその意味が分かっていて。どうしようもないわだかまりを聞いてくれるのはSだけだし、話していてすーっと楽になるんだけど、それだけじゃなくて、なんだかもっと違う視点で俺のことも見てくれていてはっとなるし、自分の小ささも感じるし、そう思いながらも助けられているのが分かるから、こんな風に見てくれることが幸せだなと思う。だから、お前と話したくなるんだよ。代弁すると多分こんな感じ。

そのK君が深夜の電話で感じた気持ちと同じような感情を、Fさんのメールを読んで抱きました。この人だから分かるんだ、そう思える相手に出会えることはそんなに沢山あるものではないのだと思います。だから、簡単には挫けられないし、大切にしたい。Mさんの戦友だったことも納得です。この人達は、仕事に対する姿勢が同じ。

この間、スシローに家族で行ったら、小学生の男の子が、『佃製作所』と書かれたTシャツを着ていて、笑ってしまいました。売っているの?!本の世界が、少しだけ現実へ飛び出してきてくれたようで嬉しかった。
Fさんもまた、まだお会いしたことのない貴重な登場人物。文面の中だけで、どこまでその気持ちを自分の糧に変えられるかは私次第。
自信があるよ。何が一番伝えたいことだったか気付くことができたから。
胸を張って前に進め。