ここ最近、ちょっとだけ気持ち的に余裕が出てきたのか、都内でふらっと行けるところはないかと考えていたら、姉の元カレを思い出しました。そうそう、以前出てきたイタリアンの店長さん。他の地域にも店舗を構えているので、ランチに行っても空振りに終わるかなと、色々思案中です。
実は、その元カレに一度とても助けられたことがあり、そのお礼をきちんと言えていなかったのではないかと、今さら気になりだしてもいます。
大学4年の時、姉の留学するカナダに母と行った時、直前で9.11のテロがあり、行きの便も大幅に遅れ、帰りも乗り継ぎのバンクーバー空港で、念入りの機内確認の為、ずっとロビーで待たされ、相当疲れ切っていました。そして、名古屋から成田空港までの道のりは、マブダチK君が車で送ってくれたから何とかなったものの、帰りは成田―名古屋空港間を国内線で飛ぶことに。そして、まだ車に乗れていた祖父が、名古屋空港まで予定到着時間に迎えに来てくれる手はずになっていました。そのことを急に思い出し、国際電話で自宅に連絡。でも、出かけてしまっているのか全然繋がらず、本気で慌てました。このままでは、何時間も祖父を空港で待たせてしまうことになる。
ダメだ、冷静になろう。ここはカナダ。ということは、公衆電話から普通にホストファミリーにかけたら、姉は出てくれるかもしれないと思い、電話をするとホストママがすぐに取り次いでくれて、ほっとしました。姉は学校が休みで自宅にいてくれたので、パソコンからこちらの状況は既に把握してくれていたよう。「おじいちゃんには飛行機が遅れていることは伝えたから、安心してね。だいたいの到着時間が分かったらまた電話をするから、そのことは気にしないで。とにかく無事に帰りなさい。」さすがは、旅慣れした姉さん。こういう時は本気で有難い。
その後、かなりの時間待った後、ようやく機内に乗れて寝て起きたら、成田到着時間が相当遅れていることに気づき、名古屋行きの飛行機に間に合わないことが判明。名古屋空港に遅れるどころか、今日は帰れない。おじいちゃんどうしよう、出ちゃったかな。と動揺しながら、着陸を確認した後、持っていた携帯電話の電源を入れると、なぜか姉の元カレから何度も着信が入っていて、留守電にもメッセージが。「姉貴から電話をもらって、S達がカナダから成田に着く便が大幅に遅れて、おじいちゃんには今日の帰宅は無理だから成田に泊まると伝えたよ。だから、おじいちゃんのことは心配しないでって。気を付けて帰れよ。」そのメッセージを聞き、折り返しの電話をかけると、笑っていました。「俺が東京に住んでいるからって、成田に到着するSと連絡が取りやすいと思ったのか、かけてきたらしい。いつも冷静なふりして、実は内心慌てているんだよな。姉貴、お前のことが心配なんだよ。もしまた何かあったら連絡しろよ。じゃあな。」
たしかに・・・。わざわざ都内にいる元カレに電話をしなくても他にいただろうに、私の前ではいつも落ち着いたふりをしてくれていたのね。と母に隠れてそっと含み笑い。それから、航空会社が提携しているホテルを案内され、1泊し、翌日無事に名古屋空港で祖父に再会。「こんなこともあるんだな。いやあ、二人とも無事で良かった。」祖父が一番冷静だったのかも。
成田空港に到着してから聞いた姉の元カレのメッセージ。初海外で往復本当に色んなことがあり、沢山の思いがあったからこそ、あのメッセージが嬉しかったと伝えに行きたい。
姉との別れの後だったから、余計に沁みたと。