好きなポジション

こういった書き方をすると、野球好きなことを知ってくれている読者の方達は、守備の話?と聞いてくれそうですが、日常の話です。ちなみに、私の好きな野球のポジションは、ショートで2番打者。この話をしだすと話題がずれそうなので、このあたりにして・・・。

カフェに行くと、できるだけ端の角を選ぶのは、窓があり、隣があまり気にならない感じが嬉しくて。そして、店内全体を見渡せると、解放感も得られて、店員さんや他のお客さんの様子をさりげなく見られることも新鮮です。背後に人がいる席は、パソコンのディスプレイもなんとなく気になってしまい、リラックスが緊張に変わってしまうことも。こちらが気にするよりも、見られていないのかもしれないけど、気分的に避けたくなります。

大学の講義は、どんなに広い教室でも、できるだけ後ろに座るようにしていました。だから、視力だけは落とせなくて。後からまとめて勉強すればいい講義は、机を枕に爆睡していたことも。仲のいい友達は、なんとなく私が置かれた家庭環境を感じ、そっと寝かせてくれました。そして、「頭の良い子にノート借りてくるね!」と、コピーまでさせてもらって。本人じゃなく、前の方に座って講義を受けている優秀な子に借りる友達は、ちょっと笑える。

そんな状態で、大学の一般教養の心理学の講義も、深夜までバイトをした翌日の一限目だったので、相当眠たくて、半分は夢の中。それでも、とても人気のある教授で講義は面白く、選択できる科目の中でも、学生でいっぱいでした。クリニックでも勤務された経験から、守秘義務を守りながら、色々な事例を話してくれて、とても興味が湧きました。一番後ろの席でも教授の笑顔は爽やかで、気持ちが沈んでクリニックを訪れた患者さんも、癒されただろうなと。

出席確認は、紙で配られた出席カードに記入。講義をさぼった友達からメールがあり、『代筆しておいて~』の文字が。いつも助けられているので、もちろん了承して、筆跡を変えて代筆。
翌週の講義で、「代筆した学生さんが、全部で6組いましたっ。」と自信に満ち溢れた顔で言っていて、のけ反りました。なんで分かったの~?!かなり友達の名前はへたくそに書いたのに、心理学のプロフェッショナルは思いっきり気づいていたよう。しかも私以外にそんなにいたとは!
「今回は許すけど、次回見つけたら二人とも落としますよ~。」と言われて、冷や汗と共に教授の優しさを感じたほろ苦い経験でした。

半分寝ていたことを最後に悔やみ、単位を取得できても、その講義を時々潜っていて。一番後ろでひっそりと。やっぱり興味のある教科は、真剣に学ばないと後悔しますね。

その気持ちを社会人になってもずっと引きずっていたので、塾の講師をしながら、午前中は週に二回だけ出身大学の聴講生に。一般教養の心理学ではなく、心理学科の人格心理学と発達心理学を学びました。とはいっても、結局仕事で深夜に帰宅して、眠たいまま講義を受けていたので、これまた後悔。

そんな気持ちから、60歳を過ぎてから大学に行こうと決めたのは、心理学を学ぶため。後ろの席をキープするけど、今度こそ寝ないぞ!でも、学生さんの隣に座ろうかな。
大切な友達がまた一人、できるかもしれない。