電話のあれこれ

シェアオフィスには、電話ができるスペースがあるのですが、自席でかかってくると皆さんがスマホを持ち、慌ててその場所に向かうのを時々見かけます。そんな中で、「お世話になっております~。○○(会社名)の○○(本人の名前)です~。」と電話に出た方の名前が分かってしまい、思わず笑ってしまいそうになりました。その会社の商品は愛用していて、すっかり馴染みのある会社さんだったから。御社の商品を愛用しています、こちらこそお世話になっておりますと心の中で呟きながら、執筆を再開。そして、今朝またお見掛けをして、名前が分かってしまったので親近感を抱いてしまい、その背中を見て微笑みながら今日も奮闘中です。

大学図書館にいた頃、外線と内線の違いは音の長さで分かっていたのですが、仕事に没頭していて、反射的に取った瞬間、どちらからの電話か分からなくなってしまい、失礼があってはいけないと思い、丁寧に答えました。「はい。○○大学図書館でございます。」「あれ、どうしちゃったの?やけに丁寧だね~。」という上司からの内線電話。「取った途端、外線かもしれないと思ってしまったんです。」と素直に話すと、一緒に笑ってくれました。その心意気は大切、そう思ってくれていたらいいのですが、そういうところがボケているよねと思われていたかも。カウンターでも、留学生の方なのか、外国人講師の方なのか、一見分からない時は、とりあえず先生だという前提で話すように言われました。さりげなくカードを借り、読み取ってみると、『留学生』という区分を見て、そうだったのねって密かに微笑んだことも。色々な方が利用されるので、とにかく失礼のないようにと心がけていたカウンターの向こう側。

内線電話でも、他の部署からかかってくる時、「お疲れ様です。」と言って頂くこともあれば、「お世話様です。」と言われることもあり、相手の言い方によってこちらも同じように返していました。同じ学内なので、基本的には「お疲れ様です。」と第一声は言っていたのですが、別の部署だからという解釈もされている方もいて、特に図書館はちょっと独立したイメージがあるのかなと不思議な気持ちを抱きながら、労い合う気持ちが嬉しいなと。宅配便屋さんなどは、キャンパス内を聞きたい時、まずは図書館に行こうと思ってくださっていたのか、荷物を持ったまま聞きに来て下さるので、その後、「ご苦労様です。」と最後に伝えると、爽やかな笑顔で会釈をしてくれました。これで、お互いが1upできていたらいいですね。

姉妹でも、顎ラインが似ていると声が似ると聞いたことがあり、実際姉と私は似ていたので、なんとなく電話でも間違えられました。姉が高校1年の時、私が電話を取ると、「俺だよ、オレオレ。○○(本人の名前)。」「えっ。どなたですか?」「え~、分からないの?この間沢山話したじゃん!」いや~知らんしと内心思いつつ、「ちょっとすみません。間違いではないですか?」とさりげなく聞いてみると、「あれ?○○(姉の名前)じゃない?」と言われ、「あ~、お姉ちゃんですね。今留守です。」「・・・。ほんっとごめんね。声がそっくりだったから。」とかなり慌てながら電話を切られました。一体どんなチャラい人と付き合っているんだと笑えてきて、姉が帰宅してから詳細を報告。爆笑しながら状況を理解し、後日高校の帰りにその若干軽めのにいちゃんが、私の帰宅を姉と待ち、謝ってくれました。「いやあ、この間はごめんね。まだ小学生だったんだね。」とランドセルを背負った私を見て、さらに恥ずかしさが増したよう。もっと適当な人だと思っていたら、わざわざ謝りに来てくれる誠実さに、イメージが逆転した一日でした。会ってみないと分からないものですね。姉とは恋人未満に終わったらしいですが、そのやりとりを思い出すだけで吹き出しそうです。

ホストファミリーのRicson。日本に遊びに行くと言ってから、何も連絡がないので、元気に暮らしているのだろうと思っています。ふと連絡をくれた深夜のチャットの中で、私のスマホの番号を伝えるととても喜んでくれました。日本に行ったらSがいる。その連絡の手段がスマホであり、いつでも繋がることができるのだと。予告なしに来日して、いきなり電話がかかってくるかもしれないなと、勝手にドキドキすることにします。「フィリピン出身の友達ができた。あなた達家族からもらった数えきれない程の愛が、記事に詰まっているよ。」伝える前に涙が溢れそうだ。