視野を広げる

段々暖かくなってきたので、今日は思い切って隣の市にあるベローチェまで自転車で来ました。やはり市内を出られるとちょっと嬉しい。時間は限られているのですが、この雰囲気をとことん楽しもうと思います。この場所は、ホットヨガに通っていた頃、よくランチで利用していたお店。椅子の配置が多少変わったものの、店内の雰囲気はそのままで、一人で気を張って頑張っていた頃が思い出されて。低価格で済まそうと、レジ前で色々計算しながら注文していたな。お店が横並びで、奥の方はほとんど人がいないのに、なんとなくレジ近くに座ってしまうのは、意外と寂しがり屋だから?!誰かの様子をそっと見るのも、相変わらずの職業病。

一人暮らしの時、新幹線を降りて、名古屋駅から姉のマンションに用事があり、地下鉄で出向いたことがありました。「お昼はどうしたの?」と聞かれたので、「駅近くにあったサンマルクカフェで、ワンコインのランチをしてきたよ。」と伝えると、なんだか笑われて。「なんとなくだけど、私では足りない量じゃない?小食のSが少量食べている姿は、やっぱり小動物みたいに見える!」サンマルクカフェは、名古屋で常連だったから、関東で見つけると親近感があり、姉とのどうでもいいやりとりが思い出されてふと笑えてきます。逆に、ベローチェは、関東で見つけたお手頃カフェなので、一人暮らしの私と直結。

少しずつ外へ外へ出る気持ちが好きで、ゆっくり自分の世界が広がっていく感覚に嬉しくなる時があって。
運転免許を取得した大学1年の頃、自転車移動ではなく車になったので、自宅にいることに滅入った時、なぜかロイヤルホストに入り、心を落ち着かせようと思いました。メニュー表を見て、ドリンクバーしか頼めず凹んでしまい、全然気分転換にならなかったので、免許を取得した男友達に電話を入れると、K君もそばにいたらしく二人で来てくれました。もちろん彼らもドリンクバー。どうでもいいことを話していたら、1人でいいと思っていた気持ちがすっ飛んでいて、強気でいてもやっぱり誰かと話すっていいなと。鋭いK君が私のテキストを見つけ、「お前ここで勉強しようとしていただろ。」と心配しながら茶化されて。「試験勉強はお前のことだから、何とかなる。それよりも、これからドライブに行くぞ。Sに必要なのは、ここの場所から連れ出すことと、俺達のくだらない会話に付き合うこと。この間さ~、深夜にコイツが伊勢神宮に行きたいって言うから、ヤロー三人で国道23号を走らせたんだけど、途中で帰りたいって言い出して、四日市あたりで戻ってきたんだよ。俺、仕方がないから、車内から伊勢神宮に向かって拝んでおいたよ。」あ~、確かにくだらない。そして、最後まで参拝をやり遂げようとする彼の律義さにも感服。自分の足で外に出るのも気分が良かったけど、誰かが連れ出してくれたのも嬉しかったな。

姉が、大阪の女子寮にいた頃、高校の冬休みの宿題を持ち込み、やってもらったこと。私が弱音を吐けるようにと実家の電話をFAXにしてくれたのに、英語の宿題ばかりを流し、「早番で早朝から勤務してへとへとで帰ってきたのに、何なのよ!」と文句を言いながら、当日しっかり解答してくれたこと。カナダの留学先にまで卒業論文の資料を持ち込み、それは私の専門外と言われて笑われたこと。姉もまた、私に外の世界を教えてくれた大切な一人。

“外に出ると、いかに自分がちっぽけなことで悩んでいたか分かるよ。”そう伝え続けてくれたから、今こうして市外のカフェにいる。客観的に見る目を、どんな時も教えてくれた人。