面白い返事

毎週金曜日に息子が帰ってくると、必ず言われるのは、「ドラえもんの確認して~。」。リモコンの番組表から、今日やるかどうかを知り、そこから彼なりのスケジュールを立てているよう。今日やるよと伝えると、「じゃあ、今日は絵本止めておく~。ママごめんね。」何だろう、この感じ。なんだか私がドラえもんに負けたみたいじゃないか!

少し前に、お片づけ大作戦を決行した時、おもちゃ箱から出てきたドラゴンボール2つを、夫に捨てられるのを阻止しながら二人で盛り上がった時のこと。「ドラゴンボールを7つ集めたら願いが叶うんだよ。もし集まったら、どんなお願いする?」そう聞くと、「トミカが欲しい!」というありふれた返事。それはそのあたりで買えるよ、もっとなかなかできないことをお願いしようよと意味の分からない説得。「う~ん、そうしたらドラえもんのどこでもドアをもらう。だって、ドアを開けたらいつでも動物園に行けるから。」そうそう、それそれ。ドラゴンボールの漫画の中に、ドラえもんのアイテムが出てくるあたりがいいね!なんて思いつつ、二人で大盛り上がり。ママはどんなお願いをするの?と聞かれたので、「ゴールドコーストの永住権!」と中途半端に本気の願いが入っているあたりが、大人の発想なんだろうなと勝手に反省。

そんな私の大好きな場所、オーストラリアに短期留学をしていた頃、宿題を出された時があり、よく分からなかったので、ホストママに泣きつきました。『Would you~? Will you~? Can you~? Could you~?(~して頂けますか?)という丁寧語を、より丁寧な順に並べなさい』という問題。すると、ホストママも、「そんなこと、日常的に考えて使っていなかった!」と笑いながらリビングにいた皆に聞き始め、ああでもない、こうでもないの議論が炸裂。そして意見が分かれ、ついには、「どれも同じようなものよ!」と言い出し、結局よく分からないまま、適当に答えてくれたママの回答通りに終了。現地の人に聞いてもこれだったら、日本人の私が分かる訳ないよ~と開き直り、あっさり就寝。その白熱したリビングでのやりとりが面白すぎて、結局合っていたのかどうかさえ、覚えていません。“どれも同じようなもの”これが一番の正解だったりして。

姉の元カレだったチャイニーズカナディアンの彼。見た目がアジア系なので、日本のお店に入っても日本人だと思われ、いつも早い日本語に苦戦していました。「僕はいつもお店の中で食べたいのだけど、うまく言えずにテイクアウトになってしまうんだよ。どう言ったらいいんだい?」と日本語や英語で聞かれたので、「“ここで、食べます。”それだけで伝わるから大丈夫。」そう伝えると、レジの前になると緊張してしまうからと言い、手に油性のマジックで一生懸命書いていました。見せてもらったノートには、可愛らしい字で、沢山日本語を勉強した後が。「S、お姉ちゃんには内緒にしておいてね。沢山勉強して、彼女を驚かせたいんだ。」愛の力ってやっぱりすごいな。頑張っているその途中を、愛する人には見られたくない。中途半端な自分よりも、少しだけ格好よくなった姿を見せたい。その為の努力なら惜しまない。そんな気持ちが伝わり、苦戦していた比較級を教えました。「富士山は、阿蘇山よりも高い。」「Mt.Fuji is higher than Mt.Aso.」私もその辺り、中学生の時、苦労したんだよと言いながら、「私の英語のレベルって、現地で何歳ぐらい?」と興味本位で聞いてみました。すると、「小学1年生!」と言われ大爆笑。そんなもんだよね。
「Sの英語、ゆっくりだから聞き取りやすいよ。」いやいや、フォローになってない!!

小学1年生の息子には、鈴のカステラでも買っていこうか。ドラえもんが付けている鈴と同じ形。