60歳を過ぎたらやりたいこと

自分がやりたいことって全部を実現するのは難しくて、でも諦められなくて、そういったことが誰にでもあるんじゃないかとふと思う時があります。
私もその中の一人。

大学時代は本当に色々あって、青春を満喫するというより、毎日がただただ必死でした。
学びたいことが沢山あっても、時間に追われて詰め込むだけで精一杯だった二十歳の頃。
それでも学食で、「桃の缶詰は白か黄桃、どっちが好き?」というどうでもいい話題で、時間を忘れて話したり、友達が失恋して一緒にやけ食いしたり、少しぐらい太っても若いからすぐに戻るよ!なんて今では考えられないような、“今日”という日を逃さないように、後悔しないように、沢山笑って沢山泣いた、そんな日々も数えきれないぐらいあります。

社会人になって、大人になって、少しずつ分別もついてきて、羽目を外すことも無くなって、正しい方に歩けているかなと思った時、もう一度大学に行きたいと思うように。

いくつになっても、諦めたら駄目だよね。
結果的に無理だったとしても、目標を持っていたら頑張れる。

学びたい講義だけが受けられる聴講生という形で、入学ができたらと思っています。
行きたい大学も、学びたいことも、食べたい学食も、全部決まっていて、気持ちの上では準備万端。
あとは、かわいいおばあちゃんになれるように、体型を整えて、ナチュラルメイクも頑張って・・・。
夢と希望を持った学生さん達に何を話そう。
私が出会った素敵な人達の話を聞いて、未来は明るいと感じてもらえたらいいな。
それよりも、私の方が抱えきれない程の元気を毎日もらって帰る姿の方が似合っている。
行きの電車よりも帰りの電車の方が、笑顔がいっぱい。
そしてきっと、幸せもいっぱい。

妻としても、母親としても、まだまだ途中。
そんなに成長しないかもしれないけど、いつも頑張りたいと思っていて、夫や息子や周りの方達に助けられて、生活に追われるだけでなく、さらに先を見られるようになりました。
それはきっと、自分に優しくなることを覚えたから。
未来へのご褒美を用意したら、もっと毎日が大切に思える、そんな気がします。

実現できなくてもいいよ!そこに向かって、そこにいる自分を想像するだけで楽しいから。
絶対じゃなくて、こうなったらいいなって思っていたら、案外叶っちゃうかも。

子育てが終わって、息子も家を出て、夫と「また二人になったね。」とお茶を飲みながら若い頃を懐かしむ時、私はかわいい女子大生になって、かわいいおじいちゃんにキャンパスまで迎えに来てもらう予定です。

懐かしむ余裕はないよ。また青春を二人でやり直そう。