息子がプログラマーのMさんと二人でガチャガチャをやってもらう機会があり、嬉しそうに見せてくれました。「じゃーん!」「ええっ!『うちのタマ知りませんか?』のタマだ!」「そうなの。主人公をゲットできたの。ママも知っていたんだね。」「子供の頃、ボードゲームを持っていたんだよ。昭和生まれの人は大体知っていると思う。」へえ、そうなんだ~と盛り上がった時間。翌日、タマを握りしめ、また息子がやってきました。「今日はね、タマはにゃんこ教室に行くんだって。」ん?新手の教室だな、今回はどこに拠点を置く?!と笑いを堪えながら聞いてみることに。「それはどこにあるの?」「静岡。」・・・近いと安心なのか?「まだ赤ちゃんだから、あまり遠くには行けないんだよ~。」なるほどなるほど。「で、にゃんこ教室で何をやるの?」「キャットフードの量り方の練習。」だはっ。「それはもしかして、自分でキャットフードのグラムを量るの?ザラザラって。それは大変ね。」「自分で準備するから食べ過ぎてもいけないでしょ。だから練習するんだよ~。」どんだけ器用なねこやねん!!そもそも30gとか読めるのか?とあれこれ想像したら笑えてきて、こんなに可愛がられたらタマも幸せでしょうよというお話。息子の世界は“生”であり“優”なんだろうな。そして、やわらかい。
相変わらず朝からエンジェルスの試合を観ていた朝。1対1の試合展開の中、対戦相手のブルージェイズのマークを見て、鳥がくわえているのはカナダの国旗にもあるものではないかと息子が前日の試合で伝えてきて、本当だ!と盛り上がったことを思い出しました。カナダで唯一のメジャーリーグの球団がトロントにあることが分かり、二人で驚いて。菊池雄星投手は、カナダに本拠地を置くチームで頑張っているんだな。そして、その鳥は何かと言われ、調べるのを忘れていたので、3戦目にようやくスマホで検索をかけてみることに。すると、試合結果の情報がバンと飛び込んできて、3対2でエンジェルスが勝ったことが分かりました。え?今試合やっているよとやや混乱しながら頭を整理していると、テレビで流れているのは録画だったことが判明。まさかこのような形で結果が分かるとはと小さく凹みながらも、一緒に観戦している息子には黙っておこうと思いそのままにすることに。すると、自由研究のコピーを確認しながら伝えてきました。「ママ、このページとこのページもコピーが必要だった!」なぬ?「ポストイットを貼っていなかったから、それは分からなかったよ。すぐに必要なの?」「うん。」去年と全く同じ展開だなと思いつつ、テレビ画面を見ると7回の表。エンジェルス勝利の瞬間までには間に合うでしょうとこっそり余裕を持ち、仕方がないなあと言いながら、一番近くにあるコンビニまで駆け込みました。ようやくミッションを終え、慌てて帰宅するとちょうど9回に入る所でほっ。息子に渡し、お礼を言われ、もう一度気持ちは試合に入っていくと、最終回も同点のまま延長戦へ。え?3対2で勝つはずなのに・・・ああ!延長戦で勝つのか!と一人で納得し、タイブレークの説明を息子にしました。「延長戦に入ると、メジャーの場合、ノーアウト2塁から始めるの。ランナーは打順で一番後ろの選手。3番が打席に立った場合、2番の選手がランナーで出るの。」そんな話をしていると、エンジェルスがランナーを3塁まで進め、ツーランホームランで勝ち越しに成功してくれました。息子が喜び、裏の攻撃へ。1点差に追いつかれ、ランナー1塁2塁の場面。「ママがよく言っているよね。野球は9回ツーアウトからだって。今、ツーアウトだけどヒットが出たら同点になっちゃうよ~。」と気が気じゃない息子。「大丈夫。守護神はエステべス投手だから!」結果を知っていると、随分安心して見ていられるなと自分で吹き出しそうになり、ゲームセット。延長戦、勝った~!!と二人で歓喜し、結果が先に分かり、経過をなぞるって不思議な感覚だなと嬉しくなりました。さてさて、ブルージェイズのチーム名の由来はと言うと、『北米で見られる美しい鳥であるアオカケス(Blue Jay)からとられている』(ウィキペディアより抜粋)のだそう。菊池雄星投手が、青いユニフォームを着て大きく飛んでくれることを日本から祈っています。
結果を知り経過をなぞる。自分のことを照らし合わせ、もう一度考えてみました。私の中で、たった一度の後悔。それは、あり得ないぐらいの大量出血をした時に病院へ駆けこまなかったこと。それにより発見が遅れ、卵巣を摘出する程悪化してしまいました。それでは、あの時病院へ行っていたらどうなっていたか。卵巣嚢腫は薬の治療だけで留まっていたかもしれない、もしそうだったとしたら、離婚にまで踏み切らずにまだどこかで頑張り続けていたのではないか。そうだったとしたら、自分の後悔も正解に辿り着いてくれるのかもしれないと時が経ち、思いました。プログラマーのMさんがよく伝えてくれていて。「Sちゃんは全部、正解に変えていってくれるんだよ。」と。その意味がまだよく分からなかったのだけど、手術したことにもやっぱり意味があり、ここに辿り着くことができたのだと、きっとぎりぎりの所をすり抜けて、その時々に道を照らしてくれる人に出会い、その喜びを絶対に忘れない為に、越えてきたことなのかなと思うと、正解を見つけられた気がしています。本当に選ぶことの連続、心の中で結論が出た時、そこに色々な感情が混ざっていても、最後に残るのはセーフティバントを決めた自分の姿だったのかもしれません。沢山失敗して来たけど、本当に大事な場面では決められたよね、何とかなるでしょ、そんな小さな自信が息子の小さな安心にも繋がってくれていたらいいなと願っています。バッティングセンターに行った後、言ってくれました。「ボク、慣れてきたら少しずつ速い球の打席に立つよ!」と。ママは左打席の90kmしか打てないから、選択肢もへったくれもないのだけど、他にないならないなりに楽しんでやる!と思っていて。9回ツーアウト、この時間がとても好き。自分のために、そして仲間のために。最後の一滴、その美しさを知っているから。