朝の送迎は時間との戦いで、1分でも前後すると、顔を合わせるメンバーが違っていたりします。あのスケボーパパもその一人。私が先に送り届けると、帰りにすれ違ったり、こちらが遅れると、正門に三輪車が既に置かれていて、年少ちゃんのものだと分かり、朝から微笑ましくなったり。
そんな毎日を過ごしていた中で、今日は絶妙のタイミングで遭遇し、向こうがゆっくり歩いていたので、ほのぼの親子に勇気を出して話しかけてみました。
「Good morning! I wanna talk to you just a little.(おはよう!少しだけ話してもいい?)」
「Sure!(もちろん!)」やったー!!会話成立!この日を待っていたよ。そして、歩道の端でずっと知りたかった出身地を聞いてみると、アメリカのオハイオ州ということが判明しました。ビンゴ!そうだよね、そうだよね。アメリカの方だとはなんとなく思っていたので、当たっていて勝手に満足。日本に来てまだ5年で、日本語も少ししか分からないから、英語で話しかけてくれてすごく嬉しいと喜んでくれました。かなり適当だったのだけど、彼の明るいキャラと、ゆっくり話してくれる優しさが心地よくて、何とかやりとりが成立したことに安堵。
会話ってつくづく思う。やっぱり心なのだと。気持ちを伝える為に、受け取る為に、相手のペースを大切にする。ところどころ、文法がおかしかった私の質問に、単語のみで聞き返してくれました。多分、長い文章で返しても戸惑うだけだと感じてくれたから。ナイスガイですね。アイコンタクト、私はそんなに得意ではないのだけど、欧米人の方が見つめてくれる目には、いつもこちらの真意を読み取ろうとするハートを感じます。それにしても、朝からドキドキしたよ~。
次回は、名前を名乗って、自己紹介を頑張ろう。
大学図書館を退職する日、いつも仕事上でやりとりをしていた庶務課の友達が、最後の資料を受け取りに行った時、右上に添付したポストイットに連絡先を書いてくれていて、感激しました。多分今しかないと思ってくれたから。これでお別れ、その前に繋がっていられる方法を考えてくれていました。それが、学内メールではなくポストイットだったんだろうな。走って図書館まで戻り、自席で初めて気づいたので、落ちなくて良かった~と嬉しさと共にほっとした出来事です。その友達は、仕事が終わると、いつも図書館に来て何かを勉強していました。帰る時によく見かけて、邪魔をしたらいけないと思い、そっと『お疲れ様』と『頑張って』を呟いて帰宅。そして、図書館を利用してくれてありがとうという気持ちも乗せて。
その後、もらったアドレスで、カフェをする約束をし、待ち合わせ。「仕事が終わってから勉強していたことに気づいていたよ。いつも偉いなあと思ってた。」そう話すと、微笑みながら伝えてくれました。「一人暮らしだから、自宅で勉強するよりも、皆が勉強している図書館の方がはかどるの。それに、あの雰囲気の中にいると、どんなに仕事で疲れていても、優しい気持ちになれるから。」あ~、ここにもいてくれた。ポストイットが繋げてくれた気持ちが、自分の心に優しく届いたよ。ありがとう。
それにしても、スケボーパパはどうして日本に住んでいるのだろう。オハイオ州はとても古い街で、沢山の歴史がありそうです。彼の優しい眼差しや口調が、生まれ育った故郷から分かる気がして、ますます聞いてみたいのだけど、私の語学力が付いていかなさそう。それでも、お別れが迫っていると思えば、数少ないチャンスを大切にできるはず。今日決める!の気持ち。