少し前に、いつも行く接骨院に若い男性の先生が増えて、よく顔を合わせるようになり、「鈴木京香さんに似ていますね!」と言われ、感激してしまいました。全然似ていないので、ファンの方から石を投げられそうですが、ずっと憧れていた女優さんで、一生に一度でいいから言われてみたかったこのセリフ。生きていて良かった!大袈裟すぎ?!いやいや、もうこの先ずっと通院し続けるしかなさそうです。
以前、塾の講師をやっていた頃、中学二年の男子生徒が、「母さんと喧嘩した。」と話してくれて、よく事情を聞いてみると、お父さんは単身赴任で、お母さんとの二人暮らしでよく怒られ、息が詰まっていたことが判明。「お父さんが不在だから、自分が頑張って育てないとって、お母さん必死なんだよ。小さなものでもいいから、一度何かプレゼントしたら?携帯電話のストラップとか。」そんな話をさりげなくしたら、後日また話しかけてくれました。「母さんに、『はいこれ』って、キティちゃんのストラップを渡したら、半泣きして喜んでくれたよ。女って単純だな。」
はははっ。その言い方に思わず吹き出してしまったのですが、そのお母さんの気持ちが伝わってきて、嬉しくなりました。息子からもらった、もしかしたら一生に一度のプレゼント。気を張って育児をしている時だったから、沢山の想いが溢れたんじゃないかな。これで、母子二人仲良く生活できますように。
母は、両足の入院前、もしかしたら手術に失敗し、海外旅行は二度と行けないかもしれないと思い、フランスへツアーで行く予定を立てたと夫から聞きました。その時は、会っていない時期だったので、ただ無事を祈ることしかできず、同行するわけにもいかず、そっと見守ることに。夫が、フランスのお土産を母宅からもらって来てくれた時に、ようやく安堵。
その後、両足の手術は成功し、思い切って母に聞いてみました。フランスの旅行はどうだったと。すると、満面の笑みで答えてくれました。
「一生のうちに一度でいいから行ってみたかったの。どんどん膝が痛くなり、杖が無いと生活できなくなって、もしかしたら最後のチャンスかもしれないと思ったから、ツアーに参加したんだけど、添乗員さんがお母さんのペースで歩いてくれてね。費用はかかったけど、綺麗な景色が沢山見られて、行けて本当に良かった。やっぱり後悔する前に、行動を起こさなきゃダメね。」
母はかなりの小心者かと思いきや、こちらがびっくりするような行動に出ることがあり、そんな時は本気で驚かされます。危ない橋も渡るから、私が先に手を差し伸べてしまうこともあったのですが、母の行動をもっと信頼することが、母の心の安定にも繋がっていくのかなと、嬉しそうにフランスの話をしてくれた表情を見て思いました。
最近、幼稚園のリュックにダフィ君を付けて行った日に限ってどしゃぶりの雨で、自宅に帰ってから、「ダフィ君が風邪を引いちゃった!」となぜか看病し始めた息子。そして、「代わりにおばあちゃんにもらった東京タワーを付けていく!」と大騒ぎ。それは、東京タワーじゃなくて、エッフェル塔じゃ!!
大好きなダフィ君の幼稚園通園は一度きりだったけど、息子の冒険はまだまだこれから。一度と言わず、沢山の世界に飛び込んでいって。私も負けてはいられないな。年齢は関係ない。