第二章の始まり
段ボールの山をあっという間に片付け、事務的なことを一気にこなし、ようやく辿り着いたシェアオフィス。新居から少し遠くなってしまったものの、いつもとは違う道からのサイクリングに嬉しくなりました。そして、変わらない安らぎの空間に身を置くとほっとして。ただいま、挫けそうな時自分を支えてくれたこの空間、大きな...
段ボールの山をあっという間に片付け、事務的なことを一気にこなし、ようやく辿り着いたシェアオフィス。新居から少し遠くなってしまったものの、いつもとは違う道からのサイクリングに嬉しくなりました。そして、変わらない安らぎの空間に身を置くとほっとして。ただいま、挫けそうな時自分を支えてくれたこの空間、大きな...
良く晴れた日、あまり眠れなかった朝を迎え、慌ただしく身支度をした後、息子と二人で仏壇の前へ。「おじいちゃんにバイバイしよう。ずっとRのことを見守ってくれていたから。」そう伝えると、ランドセルを背負ったまま手を合わせ、何とも言えない優しい時間が流れました。息子と同じ誕生日のお義父さん、これまで沢山の時...
荷造りがなかなか進まないなと思っていた平日の昼間、きちんと話しておきたいことがあるからと呼び出しがかかり、両親宅へ向かいました。「人の命は、明日どうなるか分からない、だから財産の在り処をあなたには全部伝えておくから、覚えておいてね。」そう言われたものの、内容が細かすぎてよく分からず、適当に聞いている...
引っ越しする日まであと少しとなりました。やることが盛り沢山で感慨にふけっている場合でもないのですが、それでもこうしてパソコンの前に向かうと、いろんな思いがこみ上げてきます。声を上げたら助けてくれる人がこんなにもいるのだと、胸の中が熱くなったこの期間を忘れることはありません。 夫はこちらの引っ越...
慌ただしい毎日、少しでも気を抜くと後ろを振り返ってしまいそうで、ただ前を見ていました。そんな最中、ようやくシェアオフィスに顔を出すと、満面の笑みで迎えてくれたのは、絵の上手な女性スタッフさん。「お久しぶりです~。最近見かけないので、どうしているかなって思っていたんです。」「ちょっと色々と忙しくて。よ...
もくもくの入道雲を見ながら思いました。課題山積なのに、心がほっこりするなと。理由はきっと沢山の人達が、本気で応援し、私が崩れそうな時ここにいるよと待ってくれているから。ふかふかのマットがどこもかしこもあったら、勇気を出して飛べる。今の生活のエピローグはどんなことになるだろう。 引っ越し業者さん...
息子とたまにつなぐ手。その回数が前よりも増えた気がして、二人とも安心するんだなって思いました。沢山の言葉を交わすのだけど、心配かけるかもしれないという気持ちもこみ上げて、ぐっと堪える時もある。そんな時に感じる相手の体温は、じわっと心を温めてくれるんだ。 4社目の引っ越し業者さんが見積もりを取り...
息子が母と遊んでくれている間に、3件の引っ越し業者さんの見積もりの手配をしてくださった恩人の営業Mさん。審査用の書類を持っていった時、聞いてくれました。「引っ越し業者さんに依頼されるおつもりですか?」と。はいと返事をすると4件のパンフレットを見せて頂き、色々と世話を焼いてくれてそれが本当に有難くて。...
まだかまだかと待っていた大家さんの審査。パソコンを広げて、タイピングをしようとしたらかかってきた営業の方の着信で、気持ちを落ち着かせご挨拶。「○○さん、大家さんの審査も通りましたよ!」「良かったです~。なんだかもう全然落ち着かなくて。ありがとうございました。」そう正直に話すと一緒に笑ってくれました。...
ある日曜日、息子が野球のユニフォームを着て野球に行ってくれました。その背中を見て泣きそうになったのも束の間、短時間で帰宅し、「野球やっていなかったよ~。」と言われ大慌て。「え?ちょっと待ってね。」とカレンダーを見てみると、ワクチン接種の駐車場になっていたグラウンドが使えることになっていたことを忘れて...