仲良くさせて頂いている住職さんから頂いた本を読み、深く思考が巡る中で、関連書籍も読みたくなったので図書館で借りた後のこと。読み進めると、終活の内容が出てきてはっとしました。何度かお会いした時に、普段はこちらにいらっしゃるのか聞いてみると、ちょっとやることがあってねとおっしゃった表情が、ほんの一瞬だけ曇ったことを見逃さなくて。本当にもしかしたら終活をされているのではと思った直感は正しかったのだと、色々な気持ちになりました。住職さんは、ガサゴソと探しご自身の本を渡してくれた、その時、意識的にも無意識的にもその内容に触れていないものを選んでいたのではないかと。なぜ?余計な心配をかけたくなかったから。風邪を引いたことは一度もないと、笑って話してくれたことがありました。それは事実で、今もとてもお元気でいらっしゃる。でも、いつも一人で死後迷惑をかけないようにと、最期の時を毎日のように考えているのだと思いました。どうして私は会話の中で終活じゃないかと分かったのだろう。憂いの表情を見て、センサーが反応したのかもしれないなと。いつか来る最期は、おひとりで逝かないように、どんな時も心はそばにいようと思います。やっぱり時は金なり、なのかな。
息子とひと悶着あり、少し元気がなかったので、住職さんにお聞きしたいこともあり、お寺に向かいました。すると、自転車はあったので近くにいることは分かったものの、姿は見えずとりあえずお参りをさせてもらうことに。長いこと手を合わせた後、近くの植物を眺めていると後から素敵な母子が。20代の娘さんが、「今日はお姿が見えないね~。」とお母さんに伝えていて、「でも近くにはいそうよ。」と二人でわいわい。住職さんと長いお付き合いなのは、その雰囲気で分かりました。すると、娘さんがこちらに気づき挨拶をしてくれて、その後もお母さんが続き、こちらも笑顔でご挨拶。背景がとても明るくて、住職さんが築き上げてこられたものがここにはあるんだなと感無量でした。人間関係も、根を張る植物も、仏様も、命も心も大切に大切にされている。ちょっと杞憂だったかなと、一段顔が上がり帰ってきました。そんな時、随分前に言われたネネちゃんの言葉が頭を掠めて。「Sちんはこちらが思っているよりももっと深く広く、いろんなことを考えてるの。私達の下に本当は弟がいたとか、Sは赤ちゃんだったのにどうして分かったんだろうって。そういう思慮深さというか、勘の鋭さというか、こちらが見えないものが見えているような気がして、そういうのっていつから?」ん?いつから??「多分、物心がついた時から。」そう話すと、ちょっとお手上げだという顔をされながら、笑ってくれました。「そんな小さいうちからいろんなことを感じ取っていたら苦しかったでしょ。」「う~ん。まだその当時はそこまで自覚がなかったからね。ただね、実家に仏壇があって、それがお母さんのお兄ちゃんのもので、生後一週間で亡くなったことを知った時、生と死の重さというか尊さについて考えるようになったの。」「考えるようになったってまだ小さな子供だったでしょ。Sちんってどこか生き急いでいるようなところもあって、でもそれって何倍も考えているからなのかな。やっぱり突然変異としか思えんわ。うちの両親、全くそういうところないもん。だから、Sちんは一人で抱えた。網の目の細かさをなかなか理解してもらえなかった。でもSには人望がある。それは、生きていく上でとても大事なものだって思っているよ。」長年、妹を見てきたから届けてくれた姉の言葉に救われた気がしました。彼女にしかできない肯定の言葉を、伝えてくれたんだろうな。
父が、私の大学卒業を待って、離婚を考えていることが分かりました。籍を入れたままの別居、それは銀行員の父にとって大事なことだと思っていたのだけど、法律上も別れることになるのかと。若い彼女と結婚するため?何かそれも違う気がしました。父はもう縛られたくないのかなと。いや待てよ、逆なんだよ。父は、養子に入り母方の姓を名乗ってくれた、ということは正式に離婚すれば旧姓に戻る。その時悪いことが起きる、自分の魂が本気でそう叫んでいました。お父さんが危ない、うまく説明ができないのだけど胸騒ぎがしていて。別居をした時には、何も起こらなかった、何も起きない自信があった、法律的には家族の一員だったから。戦争から帰還してくれた祖父が我が家の大きな柱だった、その祖父が一週間で息子を亡くした。でも、父が養子に入り歴史を繋いでくれた。それが、とんでもなく大きなことだったのではないかと。父の持つ強運は、今の姓を名乗ってくれているから、そう思いました。なんとかしなければと頭をフル回転。そこで、姉にも来てもらい父宅へ。「お父さんの気持ちも分からないではないけど、法律的にも離婚するのは・・・」と言葉よりも先に涙が溢れ、何も言えなくなりネネちゃんを置き去りにしてその場を離れました。すると、後から姉が伝えてくれて。「Sがどんな想いで二人のことを見守ってきてくれたのか、そこを考えてほしいよって言ったの。私はお父さんと向き合う気なかったんだけど、Sちんの気持ちを無駄にはしたくなかったから。そうしたら、ちょっと考え直すって。」お姉ちゃんありがとうと本気で思ったのと、悪い予感の回避はなんとかできてほっとしました。数年前の父の大きな手術も、助かったのはきっとそういうこと。
七夕の日に息子とプチ騒動があったので、これはどうしたものかと考え、随分前にトイレットペーパーの芯で彼が作った笹の葉というか竹のような七夕飾りを出してみました。そして、短冊を作り書いて飾ることに。その後、帰宅した息子にもお願いすると、夜に書いてくれていました。『夏休みの一日一日を無駄にしないように頑張る』口頭ではうまく伝えられないのに、書いてみると一番素直な声を聞かせてくれる、やっぱり当たったなと嬉しくなって。気持ちがぐちゃってなる時分かるよ、でもね、あなたの芯はまっすぐそこにあるよ。一番届けたいのはこんな想い、たまにはこちらのセンサーをオフにしてそっとしておくか。自分の幹の太さに驚く時が来るかもしれない。