カフェの中に入って聞こえてくるのは、音楽だけではなく、店員さんの弾むような声。英語で、hearとlistenの違いを習った際、hearは自然と耳に入ってくる時などに使う、listenは自分で耳を傾けて聞く時などと教わった気がします。
スタバの店員さん達が、「今日は英語が話せる人がいない!」と皆で盛り上がっていて楽しそうでした。メニューは英語表記もあるものの、欧米人のお客さんが多いスタバの店員さんは、一人話せる人がいると安心なのだと、意外な一面が見られた気がして、こっそり隠れて同意。
息子が年少の時、酷い風邪を引いてしまい私も思いっきり移って、彼が復活してもずっと苦しんでいました。風邪なんだから、そのうち治ると思い、何とか家事と育児をこなすのだけど酷くなる一方。内科の先生にも風邪だと言われ、処方された薬をもらったのですが治らず、ベッドの上でスマホを手に検索をしてみると、育児中に副鼻腔炎を悪化させてしまった方の投稿を発見しました。これだ!と思い、たまたま有給だった夫に息子のお迎えをお願いし、顔面蒼白で耳鼻科へ。激混みの院内で半泣きしながらも、もう少しで楽になるかもしれないという期待に自分を奮い立たせ、一時間後に診察室へ。「こりゃダメだね。なんで放っておいたの。急性副鼻腔炎が酷くなった状態で、当分治療が必要だよ。」とやや凹まされながらも、原因がわかり救われて帰宅。
その後、症状は緩和されたのですが、すっきり治らず先生に泣きつくと、レントゲンを撮ってもらうことに。その画像を見て第一声。「あなた、子供の頃から副鼻腔炎だったね。」
え~!!どうやらずっと慢性化していたらしく、今回、息子の風邪が移ったことで一気に悪化してしまい、そこからすっかり耳鼻科とお友達に。子供の頃に気づかなかった?と聞かれたものの、それどころじゃなかったんですよ!と心の中で反撃。それ以来、息子が風邪を引く度に警戒している39歳既婚女性です。
一度悪化すると繰り返しやすいので、上手に付き合っていくしかないと言われてしまい、半分諦めることにしました。その代わり、視力が落ちないのは帳尻合わせの為?!大学図書館時代の先輩が、使い捨てコンタクトレンズをいつも使っていて、「生きているだけでお金がかかる!」と冗談で言っていて笑ってしまったのですが、みんなそれぞれ弱い所とうまく付き合っているのね。
毎朝、息子を送り届ける時、幼稚園バスの運転手さんが結構な確率で並行して走ってくれて、手を振ったり、ピピっと鳴らしてくれたり、変顔をしてくれたりします。目も耳もいいから気づくのではなく、そんな一瞬の出来事に運転手さんの温もりを感じ、そのような感性を持っていられたことが、本当は一番幸せなことなのかもしれないなと思う時があります。自転車を追い越すバスのスピードを考えたら、2~3秒の世界。その瞬間が、あまりにも温かく、運転手さんが投げてきてくれる気持ちが私の中で膨らむ気がして、そんなことを思いながら手を振った先に、補助の先生までもバスの中から手を振ってくれている姿が見えて、優しい朝でした。
私が園児だった時は、帰りのバスが名古屋市内をぐるぐる回って、毎日酔って苦手だったことしか覚えていません。でも大人になった今、こんなにも可愛らしい乗り物だったのだと分かる。息子はバス便の子達をいつも羨ましがっていました。それでも、子供を持って気づくはず。毎朝手を振ってくれた運転手さんのことを。
当たり前の日常の中に、温もりがちゃんと用意されていたことを。