5年という歳月に感謝を込めて

気が付くと7月。丸5年書き続けることができたことにありがとうと言わせてください。読んでくださる方が日々訪れてくれるからこそ、このサイトは成り立っています。インターネットという世界に5年前、小さな小さな種を植えました。芽が出ることなく埋もれてしまうかもしれない、それでも挑戦したいと思った。本当に届いてほしい人の所に届いてくれるのではないか、世の中そんな風にできているのではないかと、これまで沢山の人に出会いそう思ったからです。人から人へ、届けたものをまた誰かに渡してくれる人がいる、そんなみなさんに出会えたことを心から感謝しています。大輪の花じゃなくていい、自分の花を咲かせられるように、これからも共に歩めたらと思っています。何十年後もここにいられたなら。

この間の土曜日、息子と約束していた多摩動物公園に行くことに。珍しくイベント当日に睡眠が取れて安堵していたのも束の間、寒暖差による頭痛が激しく、術後の下腹部痛も酷く、これは一体どうしたものかと思いながら気力で駅に向かいました。すると、急行電車は混んでいて、息子と二人で車内に立つとぐずり出してしまう始末。「まだ~?」「まだだよ。」と困惑していると、次の駅で目の前の男子学生さんが降りてくれたので、ほっとして息子を座らせました。すると、隣に座っていた品のある60代の女性が声をかけてくれて。「私、次の駅で降りるので良かったら座ってください。」「いえいえ、大丈夫です。」「いいんですよ。」そう言って微笑みながら立ち上がるので、恐縮しながらお礼を伝えると、さりげなく手を振って混んでいるドア付近に行ってしまいました。その背中を見て、有難いやら申し訳ないやら。私もこんな年の重ね方ができたらと思わずにはいられなくて。背中にまで走る下腹部の痛み、何か感じ取ってくれたのだろうか。「子育て頑張って。」そんなメッセージを届けてくれたのかもしれない。重い足取りが優しさで軽くなっていく。今日も素敵な方に出会えたよ。彼女の帽子の色は淡い黄緑、私のストールと同じ色だった。

その後、モノレールに乗って、現地に到着。ライオンバスに乗り、大盛り上がりで、相変わらず息子はカメラで写真を撮り、へとへとになりながらコアラ館へ。すると、木に掴まって寝ているコアラに癒されながら、説明を見てみると、1日に20時間も寝ることが判明。体が辛くて起き上がれない時、自己嫌悪に陥りそうだったここ最近、コアラがそれだけ寝ているなら私もまあいいかとよく分からない解釈をしてしまい、自分に笑ってしまいました。生まれ変わったらコアラもありかもしれないな。そんな間抜けなことをあれやこれやと考えながら、ユキヒョウまで歩きました。その動物は、名古屋の東山動物園で見て、珍しかったので息子がぬいぐるみを買い、懐かしさがこみ上げてきて。まだ肌寒かった3月の名古屋。祖父や祖母、母のお兄ちゃんの魂を感じ、やはりこの地は私の中で特別なのだと思いました。“色々”という言葉って、本当に沢山の色が混ざり合っているんだろうな、ふとそんなことも感じて。苦しかった時は黒なのに、それでもどこかで色を感じるのは、周りにいてくれた人達が一生懸命自分の為に、色を付けてくれたのだと、だから名古屋の景色はどこもかしこも私の中で、優しさに溢れていました。この先も、いろんなことが待っている。それでも、その時感じたものは色褪せることなく自分の中に残っていくのだと思うと、きっと力をくれるのだと思うと、園内で泣きそうに。すると、カメラを持ってやってきた息子が伝えてくれて。「ママ、東山動物園から連れてきたユキくん(ユキヒョウ)いるでしょ。あの日はたまたま名古屋にいて、今日は多摩動物園でバイトしてるんだって。」・・・ぬいぐるみがバイトかい!!「毎週土曜日、ボクとママがお出かけしている時、オカピもズーラシアにバイトに行ってるんだよ。ボク達がいない間、みんな色々な動物園に行ってるんだって。」「へえ~、いないから知らなかったよ~。ユキくん、どうやって帰ってくるんだろうね。」「モノレールに乗って帰るって。」そりゃ生きていたら大騒動でしょうよ。息子の世界は今日も癒しモード全開。今回は、ブルブル震えるハムスターのハムちゃんを買い、またハグをしたまま電車に乗って帰ってきました。自宅にあったライオンバスにぬいぐるみを乗せ、百獣の王達を見学に行くという夢の国へ。ハムちゃんはふれあい動物園に待機。みんなに抱っこされ、動物園ごっこを楽しんだ後、ご満悦で眠りにつきました。息子の世界にも、あたたかい色が一面に広がっていますように。

このサイトを裏側で支えてくれているプログラマーのMさん。彼は多分、私の半分も寝ていません。いくつもの仕事を抱え、世の中の人が役に立つようにと沢山のホームページやアプリを作り、その中でこのサイトを必死で守ってくれています。最近、人気ユーチューバーの方とも一緒にお仕事をしたことを聞き、その方は息子が大好きなユーチューバーさんで、こんな風に人はどこかで繋がっているのかもしれないなと思いました。ほんの少しずれただけで出会うことはなくて、ほんの少し重なるだけで一生の友でいられて、そんなかけがえのない奇跡をどんな時も大切にしていきたいと思っています。人は一人じゃないから、助けられるし、時に苦しくなる。分かり合えないことが辛く、情けない自分が表に出て、そんな自分をまた誰かが励ましてくれて。そういった循環の中に、このサイトがあり、みなさんの今日を少しでも明るい方へ送り出せる存在でありたいと思っています。どうか、笑ってください。心から笑える日を6年目も信じて、書き続けようと思います。ここにいてくださる全てのみなさんへ、ありがとう。