愛の力

息子が、全く文字の練習をしたがらなかったのに、エンジンがかかるきっかけとなったのは、年中から仲良しの友達に手紙を書きたいと言い出したから。幼稚園で『あ』の練習を始めた際、「全然うまく書けなくて、ブルーになっちゃったみたいです~。」とY先生がお迎えの時に話してくれて、大爆笑。悲しい話題も、先生の手にかかると笑いに変わるマジック、親まで癒されますね。

その友達は、息子が一生懸命書いた『いつもありがとう』の手紙を喜び、返事を書いてくれました。『いっぱいあそぼうね。3んじのおやつなにがすき』あかん!めちゃくちゃかわいいじゃないか!“ん”が余分だというケアレスミスまでもがかわいい!!息子はとても嬉しそうに冷蔵庫のマグネットに貼っていました。頑張って良かったね。言葉が届くって嬉しいね。

インド人のママと、最後のお別れランチをした時、「Sはどうして英語を学ぼうと思ったの?」と聞いてくれました。私の中でずっと、大学図書館で欧米人の先生達や留学生の方達との会話の必要性を感じたからだと思っていたのですが、友達と話していてもっと前であることに気づきました。それは、カナダに留学した姉に会いに行った時、カナダ人の恋人とコミュニケーションを取りたかったから。一目会って、姉を守ってくれている大きな包容力を感じました。そんな彼のことをもっと知りたくて、一生懸命単語を並べ、会話をしたのが最初でした。
そう、愛の力。それはもちろんloveではなく、I like him so much.(彼のことが人間的にとても好き)という気持ち。

そして、全くお会いしたことがない方が、このサイトの真意を深く読み取ってくれました。裏でサポートをしてくれているプログラマーの友人の、元仕事仲間である技術営業の方です。サイトを今後どのようにしていったらいいか相談しに行ってくれた時、冒頭の記事、『心のサプリで優しくなる』を読んでくださり、伝えてくれました。
「とても素敵な場所だと思う。読者の方を大切にしているのが分かる。長い目で見て価値を作っていくことが一番ではないか。サイトで書かれている文章はそういうものだと思いますよ。」と。その言葉をメールで読み、リビングで泣きそうになり、その後スタバに行き、その文面を再度なぞりました。全く面識のない方がこのサイトの本質に触れてくれました。それは、私の心の奥底に触れてくれたということです。

この場で、自分の心を伝えさせてもらっています。夫にも友達にも、誰にも話してこなかったことも。母のことで心が壊れる寸前まで行った時、自分で何とかしようと母に関するある単語を検索し、たまたまいきついたサイトがありました。批判覚悟で、自分の経験を心を削って伝えている姿に涙が溢れました。本当に辛かったから、同じ思いをしてほしくない。そんな気持ちに救われました。

私をこれまで応援してくれた沢山の方達。もうお会いすることもなく、その人達に直接お礼を言うことができない方もいます。それでも、誰かにその気持ちを届けることはできる。本人じゃなくても、別の誰かにその時どれだけ助けられたのかを伝えられたら、その人がまた誰かに繋げてくれるかもしれません。
お金が回っているように、人の気持ちも回っている。あの時嬉しかったから。あの時苦しかったから。その想いを、技術営業の方は感じてくださったのだと思っています。
お礼文よりも、このような形で感謝を届けたかった。その意味も、きっと伝わっている。