運命のくじ引き

この間、息子の小学校で来年度の役員決めがあり、仲良しのKちゃんと立候補をして、行ってきました。一緒にドキドキしながら学校へ向かう道のりはなんだか学生に戻ったよう。彼女と同じ学生時代を送っていたら、きっと何でもないことでこうやってわいわい騒いで楽しかっただろうな。なぜだかふと蘇る学生の頃の記憶は、Kちゃんの存在も大きいのかも。

次年度2年生になるお母さんの立候補8人の中で4人選出なので、2人で真っ先に手を挙げ、即決まりました。今回絶対決めようねと約束していた気持ちは固く、隣の席で私とアイコンタクトをしながらの彼女はびっくりするぐらい頼もしく見えて。出会った頃よりも間違いなくいい感じで芯の強さに磨きがかかった友達の様子に、私の方が助けられた緊張と柔らかさに包まれた時間でした。その後、決まった4人からさらに役割分担。あみだくじで他の一人と学年代表になった私は、他の学年のお母さん達と合流し、さらにそこで委員長、副委員長決めが待っていました。大変なことは皆さんが感じていたので立候補する人はいなく、結局くじ引きをすることに。長年使用されたと思われる割りばしを使い、先端に色がついている人は決定。新年早々運試しかと、早く初詣に行っておけば良かったとくだらないことを思いながら、気が付くと残りが3本になっていて、そこにはまだ委員長が残っており、慌てました。えっ?!33%の確率??私、日頃の行いそんなに悪くないよね、サイトも頑張るからと祈るように黄金の左手で引くと・・・真っ白。やった~!!というか、もうどっと疲れてしまい、なんだかそんな時に、ふとプロ野球のドラフト会議が頭を過りました。

1年間、10人いる学年代表の委員長をやるかどうかでひと騒動なのに、くじ一つで球団が決まり、住む場所も何もかも決定するあの会議は、ある意味もの凄いことなのだと改めて思いました。自分の行きたい球団があって、でも、くじで他の球団に選ばれ、それはそれで喜ばしいことなのだけど、そうも言っていられないような状況が待っていたりする。ドラフトで選ばれるわけもないのに(当たり前か!)、自分だったらどうするだろうなんて小学生の頃から考えていたような気がします。自分の人生が、自分の手ではなく、誰かの手に委ねられる。“ご縁”なのかな。なんだかそんな言葉では語り尽くせない人間ドラマが、あのドラフト会議には詰まっているのかも。納得のいく形で選ばれた選手が、高校生や大学生、社会人といった仲間に囲まれ、決まったばかりの球団の帽子を被り、胴上げされているシーンがとても好きです。あ~、良かったなって、これからプロできっと大変なことが待っているのだろうけど、自分の道が決まったことをこうやって応援してくれる仲間っていいなと、ハンカチで目頭を押さえるご両親の姿などを見ると、なぜか一緒に泣きたくなります。勝ち星を上げる前の、これまでの最上級の親孝行だったんだろうなと。

そんな安堵した週末の日曜日、快晴でてっきり息子の野球はあると思い込んでいたら、前日の雨でグラウンドが使えない状態だったらしく、メールに気づかずいつも通りに出向いた息子が帰って来てしまい、残念がっていたので午前中二人で公園へ行ってきました。グローブに慣れさせる為、キャッチボールをしていると、大暴投し私が走って取りに行くと、ゲラゲラ笑っている小1男子。この光景どこかで見たなと思っていたら、父の銀行運動会の私そのものでした。いい加減疲れてきたので、10回連続で上手に捕れたら終了しようと納得させ、9回続けて上手くいき、あと1球で帰れるとほっとしたのも束の間、10球目にグローブからこぼれ、二人で膝から崩れて大爆笑。もう、オチは分かっていたよ。10球目、捕っても落としても、どちらも笑っていよう。どっちに転がっても、君の人生を応援するよ。野球を止めたくなったら、また次の目標を見つければいい。上手くいかない時はとことん泣いて、最後に笑い飛ばせばいい。