もうね、タイトルがおかしい。600記事を超えて、タイトルを決めるのに時間をかけている場合ではないと思い、ふと頭を過ったなんてことない言葉で、2000字書いてみることにしました。挑戦よりも、本人が結構面白がっていたりして。楽しいことを見つけていこうよ。
猛烈に寒い今日、何を血迷ったのか薄着でシェアオフィスに来てしまい、頭おかしいなと反省しつつもこういった失敗を白星に変えたくて、下腹部の痛みにも気づかないふりをし、早歩きで10分程のドトールへ行ってきました。動いていたら温かくなるかもという短絡的な考えも加わり、楽しいお散歩。お店に着き、ようやく食べたかったサンドイッチを食べ、ご満悦でシェアオフィスに戻ってくる途中で、なぜか一つのやりとりが思い出されました。
それは、私が数年前に母のことで思い切って受けたカウンセリングの最終日。7回目に受けた時、男性のカウンセラーの先生が聞いてくれました。「で、今後どうします?」と。どうもこうも、先生の中で終わらせる気満々で、一応失礼のないように私に選択肢があるように見せてはくれているけど、あなたは自分で答えを持っているし、自分で見つけた方が何よりも本人にとっていい形になるって顔がそう言っていますよ!と思いっきり読み取れてしまい、なんだか笑ってしまいました。最後の最後で心理作戦の攻防をしている場合ではない。「○○さん、かなり惜しい所にいますよ。」「そうですね、先生と話して漠然としていたものの正体が段々と見えてきた気もするので、ゆっくりと時間をかけて解したいと思います。」カウンセリングって、未来の宿題を出されることもあるんだなと、本当に意味のある7回のセッション、迷いが生じた時にはそっと再生ボタンを押すようにしています。先生、後半で私にヒントを出したことを覚えているのだろうか。キーワードは愛だよ、愛。
大学在学中、一時期私の中でコアラのマーチのまゆげコアラを探すことがブームで、純粋なチョコ味をよく買って講義室に持ち込んでいました。なかなか出てこないので、腹が立ってこっそりシャーペンでまゆげを描き、女友達に「まゆ毛コアラが見つかった~。」と見せて食べてもらいました。「あ、ごめん。実はそれ、私がシャーペンで描いたものだったの。」と後から正直に話すと、「やだ~。鉄を食べちゃったじゃん!」と笑いながら言ってくれて、周りにいたみんなも大爆笑。そして、ある日、携帯のストラップにしていたプーさんのまゆげがはげてしまい、大阪から帰省していた姉が、油性ペンで塗ってくれたらかなり太くなってしまいました。仕方がないのでそのまま大学に持っていくと、それを見た友達が、「不自然なぐらい太いって!」とこれまた大笑い。自由席だと仲のいい人同士で固まるから、教授がくる前の温まり方がいい感じで、そんな温度が時々懐かしい。
そんな仲間の一人、紙飛行機を飛ばして編入する大学を決め愛知に来た友達は、大学近くの女子寮に住んでいました。風邪を引いたと連絡をもらったので、近くのコンビニで肉まん二個を買って届けると、玄関先の顔を見てそっとしておいた方がいいと思い、何かあったらまた連絡してねと言い残し、渡してバイバイ。後日、元気になった姿を見て安心すると、伝えてくれました。「肉まんありがとう。二個あったから、一緒に食べてくれるつもりだったんだろうなって思った。こちらの様子を見て、気を使って帰ってくれた所がSらしい。なんだか嬉しかったよ。」と。調子が悪い時にそこまで感じてくれた彼女。だから、私達友達なんだよねって微笑みながら思いました。すると面白いことを話してくれて。「あそこの寮ね、厳しくて監視カメラもあるから男性を入れると管理人さんに気づかれてしまうんだよ。でね、この間なんかこの人背が高いなって思って見てみたら、帽子を目深に被っていたから顔はよく見えなかったんだけど、すね毛が生えていたの!本当にびっくりして、思わず叫びそうになったよ。隣に彼女がいたから、ああ彼氏なんだなってすぐに分かったけど。」そう言われ、キャンパス内で大爆笑。青春のほんの小さな一部分。その数分がどうしてこんなに優しいのだろう。編入してきた友達に、教職課程の教授は温かく、取得する単位を落とさないようにサポートをしていました。それでも、勘違いをした彼女は道徳教育研究の単位を忘れ、結局高校の免許しか取れませんでした。そのことに気づいた時にはもう遅く、アドバイザーの恩師が伝えてくれたそう。「せっかく教員免許を取る為に編入までしてきてくれたのに、取り損ねてしまってごめんね。」と。「なんだか、私よりも凹んでくれて、その気持ちだけで十分だと思ったよ。みんなと一緒に学べて楽しかった。」そう言って笑ってくれました。結果よりも過程、その時間を誰よりも味わってくれたのはもしかしたら彼女だったのかもしれないなと思いました。
「私ね、板書をすると右に上がっていくんだよ。だから、空いている講義室でこっそり練習しようと思って。」教育実習前に友達に話すと、私も付き合うよ~と喜んでついてきてくれました。「あ、本当に上がってる!」とゲラゲラ笑われて。そんな時間も過ぎ、袴を着て別れの時。
「卒業旅行では、徳島の実家に泊めてくれてありがとう。二年間とっても楽しかった。」すると、目を赤くして伝えてくれました。「私も編入先をこの大学にして良かったなって思ったよ。Sに出会えて良かった。」二年間の繋がりだったけど、濃かったな。そして、心地よかった。
笑顔が優しいホテルウーマンになった彼女は、どんなタイミングで私との会話を再生させてくれているのだろう。辛くなった時、ふふっと笑い合ったそんな何でもない時間を思い出して、涙が乾くのを待ってくれていたらいいな。そうしたらまたきっと、心から笑える。