深呼吸を

母と息子と三人で行ったのは、桜並木のある公園。そう、このサイト名を付けた思い出のKちゃんとの公園です。肌寒く、それでも私が作った適当なお弁当を喜んで食べてくれた二人。ああ、色々あったけど、こんな日が来たのね。
母なりに気を遣い、後で送り届けるから、あなたはお仕事しなさいと言ってくれました。少し前、どういったことをやっているのか聞かれた時のこと。「ざっくり言うと、自分の想いを書かせてもらっているよ。エッセイ。日々、こんなことを思っているのだと。」そう伝えると、思いがけない返事が。「想いを書くことって難しいことよ。」と。まさか母からそんな言葉が聞けるとは思わず、色々な気持ちが駆け巡りました。誰かに届いているんだよ、書いたものが。それって幸せなことだよね、今の母ならきっとその深さに気づいてくれるはず。

慌てて帰ってきた自宅でパソコンを開き、プログラマーのMさんと今後について打ち合わせ。息子が学校の課題をやっている最中に開いても、あれが分からないこれが分からないと全く集中できないので、こんな時間がどれだけありがたいことか。『ロゴのくまちゃんを離れて置いてほしい、スマホ画面は二匹、パソコン画面は三匹。大切な人を守る為に間隔を空けよう。この間、短時間だけスタバに行ったら椅子が半分に減らされていてその配慮に胸がいっぱいでした。だから、このサイトでもそのメッセージを伝えたい。できるだけ分かりやすく英語表記を考えてほしいです。』そのように伝えると、翌朝テスト環境に上げてくれたのは”clear space for someone important”、何度か議論を重ね、最終的に選んでくれた言葉でした。“大切な人の為にスペースを空けてね”
くまちゃんの配置を、息子の算数を教えながらオンラインでやり取りしていたので、お互いが苦戦。それでもいい感じで配置できました。Mさんが伝えてくれた“くまちゃんず”、大活躍です。

そして今日、慌ただしい中パソコン画面を見ていると、スマホからのメールに動揺。春休みからの休校延期が決まりました。それでも、始業式や入学式、登校日を設け、お仕事などで自宅に子供を残す方の為に学校が受け入れてくれるということ、休んでも欠席扱いにしないこと、学校側の配慮に胸がいっぱいでした。そこまでこちら側の気持ちに立ち、考えてくれた学校へのありがとうの気持ちでまた頑張れそうな気がして。光がどれだけ大切なことか。いつまで、どこまで頑張ればいいのだろう、そのトンネルの先の光が見えなくても、照らそうと頑張ってくれる人達の為に。さあ、シェアオフィスのラガーマンTさんにどんな弱音を聞いてもらおうか。

三月下旬、短時間だけ行ったオフィスで、Tさんが伝えてくれました。「10分でも、5分だけでもいいです。娘の入園式をやってもらいたいです。」その切実な想いにカウンターで泣きそうに。大変な時なのは十分わかっている、でも思い出は一生に一度。だからせめて子供の晴れ姿が見たい。痛い程分かりますよ。だから本気で祈っています、笑って入園式が迎えられることを。そんなTさんがいてもたってもいられなくて、ご自身がラグビーボールの蹴り方を動画でアップされているのを見つけました。それを見たら、私も休んでいる訳にはいかないと思い、笑いながら泣きながらパソコンに向かう時間。
休校になって二週間が経った三月中旬、Kちゃんが伝えてくれていました。「お仕事大丈夫?」と。嬉しかったな。嬉しかったよ。あなたがいるから大丈夫、その気持ちは変わらない。色々な職業の方がいて、色々な事情を抱えた方がいて、でもここにいる時は心を休めてほしい、そう願うから、たまには空を見上げて深呼吸をしてもらえたら。このサイトは営業自粛しないから。