気持ちが巡る

広報委員の仕事、広報誌の仕分け作業に出向いた年度末、そこで起こった小さな小さな出来事。平日の学校に行けるメンバーは4人で、職員玄関で待ち合わせをし、みんなでPTA会議室に向かいました。その途中で、偶然見かけたのは2年生の時に担任だったT先生。一人の男の子に何やら言っているようだったので、そのまま行こうと思ったものの、どうしても挨拶がしたくてひと言だけ伝えると、若干驚かれながらも返してくれました。先生、一山越えてきましたよ、見えた景色は明るく優しい色でした。先生と会話をする中で気づいた息子の特性HSC(人一倍繊細な子供)は、大きなキーワードとなり、教育委員会の方にも届いたこと、そして何より大きな目で子供と向き合えるようになったことに感謝しています。ほんの一瞬の交わりの中で、そっと心の中で伝えました。“私は書くことで頑張るから、先生は教育現場で頑張って。沢山の子供達を救ってあげてください。”きっと届いているはず。

その後、最後の作業を終え、みんなにお礼がしたいと思い、賃貸マンションの契約でプレゼントされたクオカードを握りしめ、コンビニのスイーツを6人分買いに行きました。そして土曜日、役員みんなが集まる常任委員会の為、体育館へ。委員長、副委員長がマイクで挨拶をする中で伝えてくれました。メンバー7人という少人数で、みんな仕事を持ち、その中で協力し合えたこと、一人一人がやれることをやれるタイミングで支え合えたチームワークの良さと感謝が届き、泣きそうになりました。クリスマスの前日、同じクラスのメンバーの友達からメッセージが入り、T先生から渡されたROMを開きたいから明日家に来られないかということ。息子とお邪魔し、子供達を遊ばせ、二人で写真や原稿の確認をしました。その後、グループLINEに送られてきたのは、『クリスマスの日に○○さんを呼び出した空気の読めない○○です。』という冒頭文で大爆笑。二人で選んだ写真や内容に賛同してくれたメンバーがいて、どんどん話は進みました。そして、運動会の先生達のコメントを編集。日曜日にシェアオフィスに行き、記事を書くよりも先に先生達の文章を読み、こみ上げるものがありました。温度を変えずに100文字削るにはどこを残せばいいか、何度も何度も読み、作ったWordを委員長に送ると、休みの日までありがとうと恐縮されてしまいました。私が書いた運動会冒頭文は、先生達の修正もなくそのまま印刷へ。色んな気持ちが交錯し、このメンバーで本当に良かったと感激していると、本部役員の方が最後に伝えてくれて。「一年間お礼の意味を込めて、役員の皆さんに500円分のクオカードを用意しました。」!!昨日使ったクオカードが返ってきた、気持ちがこんな短時間で巡るなんて。自分の分は買わなかった焼き菓子、その500円分はどうしようもなく辛くなった時のやけ食い用に取っておこうと思います。常任委員会は終了、みんなにお礼とチョコのパウンドケーキを渡すと喜んでくれて、温かい6年生のお母さんが伝えてくれました。「私達の頑張りは500円どころじゃない!グループLINEはそのまま残しておきましょうね。落ち着いたら打ち上げしよう!」その言葉にみんなが笑い、そして切れない縁に嬉しくなりました。広報誌の中で、絵の協力をしてくれたT先生にも、気持ちの中で焼き菓子をプレゼント。「1年間本当に大変だったけど、今となってはいい思い出。」そう言って笑ってくれた委員長の言葉に全てが詰まっている。

幼稚園年中の時のH先生。役員になってもらえないかと電話がかかってきた時、サイトを大きくしていく初めの段階だったので、お断りをさせて頂くと伝えてくれました。「頑張ってくださいね!役員は、今は無理でしたらまた小学校などでやって頂けたらと思っています。」先生、約束守りましたよ。2年連続というおまけ付きで、H先生の気持ちを別の場所で返せていたらいいなと思っています。そして、先生が応援してくれていたサイト、ゆっくり育っています。記事の感想をフェンス越しに届けてくれた「面白かったです~。」という言葉は、funny(面白い)ではなく interesting(興味深い)という意味だったのかなと都合のいい解釈をしたそんな喜びは、大きな原動力になりました。沢山の元気なエールをありがとう。

このサイトを支えてくれている、プログラマーMさんの元仕事仲間である技術営業のFさんが返信をくれました。『この一年に起こった事と今の状況にとても驚いていると同時にさくらいろさんの強い想いを感じています。昨年の入院手術の話を聞かせてもらった時もそうでしたが、本来なら仕事を継続しないことも選択肢にあると思います。でもそれはさくらいろさんの中にはないんでしょう。危機を乗り切ろうとする思いは自然と力になり、言動の説得力につながっているのだと思います。自分自身を信じることは難しい時があります。辛い思いをしている時は特にそうですよね。今置かれている状況もとても大変だと思います。お二人の仕事はその状況を必ず変えると信じています。さくらいろさんの言葉を必要とする読者さんのためにこれからも発信しつづけてください。お二人の活躍を応援しています。』技術的なことを含め、もっと長い文章を送ってくれたFさん、言葉の持つ力と温もりを改めて感じました。お会いしたことがないのに、文面から色んなことを受け取ってくれているんだなと。それは、読んでくださるみなさんもそうなのかと、それを思うと休んでなんていられなくて。画面を通して人がいる、カウンターの向こうにいてくれることと同じ感覚で、自分の弱さまで笑い話に変えていけたらと思っています。
新年度も、変わらずお待ちしています。学生さんも社会人のみなさんも、お母さんもお父さんも、みんなみんな頑張った後に笑ってください。一年中、ここは春です。