ワントライを決めに行く

色々な感染のリスクに備え、シェアオフィスではなく自宅での執筆にしようとした2月末、なんとなく落ち着かなくて、プログラマーのMさんとオンラインミーティング。その中で、読者さん達の動きを伝えてくれました。在宅勤務の方も増えてきている、そしてヨーロッパへ行かれている方もいるようだと。皆さんのご無事を祈って、このサイトはいつも開けておきます。
週末、息子と近くの公園へ行くと、大勢の方が遊びに来ていて驚きました。Mさんから息子にプレゼントされたミニラグビーボールで盛り上がっていると、ラグビーで遊んでいるのは私達だけ。キャッチボールをやって、サッカーをやって、またラグビーごっこ。ボールを奪い合い、トライ!砂だらけになるのも平気な息子の様子を見て、これは助かに男性向きのスポーツだと思いました。肉体と肉体がぶつかり合う、息を飲む時間に、ただ祈るひととき。その静寂から解き放たれる歓声を早く聞きに行きたいです。

シェアオフィスから近くのショッピングモールがたまたま閉館で、それをラガーマンのTさんに伝えた時のこと。「今日は、別のお店へランチに行った方がいいですよ。」そう伝えると、「それなら走って社食にでも行ってこようと思うんですけど、交代してから30分しかないんです。」ワントライ、決めてきてください!と心の中で呟きながら、「検討を祈ります!!」と言ってお別れ。できればラグビーボールを抱えて走ってきて。そんなTさんに、トップリーグの話を聞いてみると、自社のチームが連敗した時に、練習風景を見に行ったそう。きっと気が気じゃなかったんだろうなと。「あまりいい雰囲気じゃなくて。ダメな時の様子が漂っていました。何かがうまくかみ合っていなんでしょうね。」そう控えめに言ってくれた姿を見て、何度そういったことを切り抜けてきたのだろうと思いました。「負けても応援していますっ。」強い方が嬉しいけど、負けが続いても応援するのが本当のファン。ドラゴンズでもそうだったから、その気持ちは変わらない。

夫や息子に広い公園へ誘われても、断ることもしばしば。気分の悪さも理由の一つですが、集中してパソコンに向かいたい時は、ブーイングを受けながらも断るようにしています。3人で過ごしたい気持ちも分かる、それでも、お母さんは何かをやり遂げたいという強い想いがある。自分の為に。そして、どうやってここまで歩いてきたのか、これからどうありたいのか、そんな姿を見届けようとしてくれている方達の為に。いい奥さんでも、いいお母さんでなくてもいい。息子が本当にいつの日か、どこかのタイミングでこのサイトに気づいた時、そういうことだったのかと思ってくれたら十分だと思っています。読まないかもしれない、それでも彼はきっと気づくはず。家族という調和も大切だけど、自分が折れてしまいそうな時に支えられるのは自分自身で、時にそういったことと戦っていたのだと。折れそうで折れないのが、かあさん。そんな風に思ってもらえるように、とことん納得できるまで頑張ろうと思います。

K君にお誕生日のお祝いメール送ったら、返信をくれました。『Sに会って話したいこといっぱいあるから、いつか会えるといいね。横浜行くことあったら連絡します。』どうやら彼は、横浜で結婚式を挙げたので、私が横浜に住んでいると思っているらしい。もう10年近く会っていない。ヤクルトの高津監督のように味のある人になっているのかな。10年分の積み重ねたお互いの歴史をどこまで話せるだろう。ワントライを彼に見せられる?格好いい女性には程遠いけど、泥臭い女性にはなれたと笑って言えるだろうか。おじさんとおばさんになったけど、心はあの頃のまま。