新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
固い?もう少しフランクに。AかBかという議論の時に、ウルトラCを持ってきたくなるさくらいろ。そんな私に付き合って頂くと、あなたもさくらいろモードになるかもしれません。なんのアピールなのか・・・。今年も、この場所でお待ちしています。気持ちにソーシャルディスタンスはいらない、心を通わせるということ、それをどんな時も大切にしていきたい、そう願う一年の始まり。
答えなんてね、簡単に出なくていい。中学校3年生の50代女性の担任の先生がいつも言っていました。クラス30人、1人でも違う方向を向いてしまったら、30-1=0だと。いや29だよともちろん誰も言えなかったわけで。でも、今その式に間違いを見つけられたような気がしました。受験を控える生徒達のことを思い、いつも悩んでくれた先生もその中にいてほしい。だから、31-1=0。学級委員をやっていた時に、その言葉を届けられたら良かったな。
3学期に入り、面接の練習が本格的に始まりました。生徒の1人が面接官になり、3人が生徒役。ある朝、私が面接官をやることになり、男子1人、女子2人がやや緊張した様子で入ってきました。どうぞと偉そうに席を勧め、グーを口元にやりながら「エヘン!」と大きく咳ばらいをすると、3人が噴き出し一気に場が和んでしまいました。それを後ろで見ていた先生が、「Sちゃん、そういうのいらないから。」と笑いながら突っ込んでくれて。「ちょっと緊張を解そうと思って。」と言うと、あなたらしいわねという顔をされ、ほのぼのとした朝の始まりでした。ガチガチで受験に突入するよりも、楽しくいきましょうよ、そんな私のメッセージを受け取ってくれた先生。一見固そうで、何気に融通の利いてくれる人柄に救われていました。
個人面談に呼ばれ、進路変更を先生の立場で伝えてくれた時のこと。「あなたのこれまでの努力は私がずっと見てきた。でも、陸上で頑張った影響がどうしても成績に出てしまって、志望校にギリギリ合格しても、下位にいることになると思う。あなたは先が見通せる。悔しいかもしれないけど、ランクを一つ下げてそこで上位にいればいい。最終目標は四年制大学なんだから、三年間はちょっと我慢の時かもしれないけど最後に結果を出そう。」そう言われ、唇をぎゅっと噛んだ私の表情を見ながら応援してくれました。
時は流れ、成人式は、驚くような快晴。久しぶりに会った中学時代の仲間に感激しながら、声をかけてくれたのは、3年生の時の恩師でした。「先生、あの後めちゃくちゃ勉強して、指定校推薦で○○大学に入ったんです。好きな日本史の勉強をしながら、教職課程も学んでいて。あの時、ギリギリになって志望校を変えないといけなくて、なんだか自分が情けなかったけど、先生が私の未来を見てくれていて、だから絶対に結果を出そうと思いました。先生の言うとおりだった。一つ下げたから、余裕を持って学べたような気がしています。ありがとう。」そう言うと、目に涙を浮かべて、軽くハグして喜んでくれて。「先生ね、何も心配していなかったわ。あなたはそういう子でしょ。」そう言って笑ってくれました。
その当時、クラス14人の女子は、私立に早々と合格を決めた子、公立の推薦をもらった子が全部で10人いました。卒業式後の公立一般受験を控えた女子は、私を含めて4人だけ。やや複雑な気持ちのまま迎えた卒業式が終わり、昇降口を出ると、テニス部の後輩二人が花束を持って駆け寄ってきてくれました。「卒業おめでとうございます!テニス部のみんな、先輩が憧れでした。私達、じゃんけんで勝って、S先輩に渡せることが決まったんです。夏休みも、引退したのに練習を教えに来てくれてありがとうございました。」そんな言葉をかけてもらえると思わず、感激して泣いてしまうと、二人とも一緒に泣いてくれて。「先輩、受験頑張ってください!」「ありがとう。中学校生活楽しんでね!」はい!!とんでもないパワーをもらったな。
そして、合格を伝えに中学校へ行き、担任の先生に報告。「受かるのは分かっていたわ。あなたの目標はそこじゃないから。」と、軽く言われ一緒に笑ってしまいました。
そんな出来事全てが、成人式の先生とのハグで思い出され、色んな気持ちがこみ上げました。目先のことよりも、もっと先を見よう。周りに気を取られることなく、自分がどうしたいのか、どこを本当の目標に定めたいのか、何を頑張りたいのか。「あなたはとても芯が強い。簡単にはぶれない。悔しさを自分の力で跳ね除けてほしいの。伸び伸びといること、そんな姿が周りの人達を明るくさせるよ。」うん、分かった。先生と交わした何気ない約束。
だから、サブタイトルは、『自分らしくいられる場所』。私も含めて、ここに集う皆さんが自分らしくいてくれたらと、環境に振り回されそうになっても、“らしさ”をどうか失わないでほしい。自分が自分のことを嫌いになってしまったら、そんなに苦しいことはないから。
さくらは、心の中に。
今年も、今年こそ、お腹の底から笑える一年になりますように。辛かったことが上書きされるような年になることを願って、三三七拍~子。言ってみたかっただけです。
ほんわかとした一年にしてください。