新生活に胸が躍る日々

息子の小学校生活が始まって、1週目でいきなりの雨。長靴嫌いなことを知っていたし、長距離通学だったので、スニーカーを履かせて行かせたのですが、ざあざあ降り続く雨でさすがに心配に。先生が途中まで送り届けてくれる地点まで行き、先輩ママ達に状況を伝えると、「学校まで辿り着けたら大丈夫!」というなんとも心強いアドバイス。濡れようが風に煽られようが、現地に着けることが重要らしい。このスタンスを忘れたらいけませんね。
当の本人は、私の顔を見るなり、「ちょっとー!!びしょびしょなんだけど!!」という訳の分からないテンションに。怒ってはいるけど、私のボケボケぶりを諦めてくれていたのか、容認している言い方に余計笑えてきて。いきなりやっちまったけど、これもまた忘れられない新生活の始まり。

そして、早速参観日があり、落ち着かないままKちゃんと待ち合わせをして小学校へ。もう、幼稚園のように一緒に製作をすることがないので、後ろで立って見ていたのですが、世話を焼きに行きたい衝動に駆られました。そこをぐっと堪えながら見ていたら、笑ってしまうぐらいお利口さんで、息子の緊張が背中から伝わり、私まで連動。本当に学校生活がスタートしたのね。義務教育が始まった。本人のペースを大切にしたくても、そんな訳にも行かない時も出てくる。それでも、彼の良さを可能な限り大切にできる親でありたい。って、できるか!!毎日喧嘩している様子があっさり浮かんでくる。

さらに、もう一つの視点。担任の先生の授業の組み立て方や落ち着いた様子を見て、やはり私は学校の先生には向いていなかったなと思っていると、小学校で勤務していた一コマが思い出されました。参観日当日の朝、若くて綺麗な2年生の先生が、図書室に来て、そっと弱音を吐いてくれました。「今日の参観日のことを考えて、昨晩一睡もできなかったんです。もう緊張しすぎて吐きそうです。」いつもは冷静な先生がそんな話をしてくれて、驚きました。そして、ドンと背中を押したくて伝えました。「先生、絶対本番に強いタイプですよね。いつも見ていたから分かります。いざとなったら先生が大好きな子供達が助けてくれますよ。私も絵本を持って、仕事をしているふりをして廊下を通過しますね!大丈夫、応援しています。」その言葉に頷き、教室へ。約束通り廊下を通過すると、毅然として授業をしている先生がいました。その後、どっと子供達が押し寄せた休み時間に、図書室と廊下を挟む扉の窓から、にっこり笑ってVサインしてくれた先生の姿が。本当に嬉しかった。“ありがとう”と“うまくいった”という報告のVサイン。

図書室ってみんなのものだよね。心を休めたいのは、児童達だけじゃなくて先生達も一緒。誰かに『頑張れ』って、『大丈夫だから』って言ってもらいたい時もある。そして、本を読みながら、ぼんやりしていたいことも。そんな気持ちが交錯していた中で終了した息子の参観日。先生と軽い会話をした後に、ふと気になってお道具箱を物色。そして、Kちゃんと廊下を帰りながら、懇談会中に体育館で6年生の子達と遊んでいた息子の存在を忘れ、そのまま帰ってしまうところでした。冷静な友達がいてくれなかったら、一体私はいつ気が付いたのだろうか・・・。慌てて迎えに行くと、息子の隣にいてくれた優しいお兄ちゃん。「ずっとボール投げを楽しんでいました。」と伝えてくれた彼にお礼を言い、5年後の息子が重なるようで。あっという間だよ。だから、一つ一つを刻んでいく。

ようやく自宅についてほっとした時、「学級文庫を見るの、忘れていた!」という大失態。今日は母親に徹していたのねとそっと微笑んでみる。ベテランの女の先生から吸収させてもらうことも盛りだくさん。
ぼーっとしている場合じゃない。一瞬のキラキラを見逃さないでいよう。