新しい情報になる?

相変わらずせわしない夕方の時間、息子がテンション高めで伝えてくれました。「恐竜ってね、まだ生きているんだよ。」「え?!本当?」「ティラノサウルスがいるんだよ。」「どこに?」「飛行機に乗って、ずっとずっと先にあるお国。」「どこ?」「アメリカ。」これはね、私よりもアメリカ在住の方の方がずっこけたかも。「まだいたら危ないじゃない!」「ティラノサウルスはいいこだから大丈夫。」なんだそれ。「どこからの情報よ。」「学校の図書室の本に書いてあったんだよ。ボク見たもん。」あらあら。何をどう解釈したのかは知らないが、ただの勘違いじゃ!!情報を自分の手で集めることは大切だけど、それはどう考えても想像力が勝ち過ぎでしょ。

この間行ったラグビートップリーグのオープン戦。てっきり40分の前半後半だと思い込み、後半が終わった後、スタバのコンサートも迫っていたので慌てて電車に乗りました。店内に落ち着き、試合結果を改めて見てみると、0対0の表示。なんで?トライ見たよ。コンバージョンキックも決まっていたよ。まさか幻だったなんてないよね?と改めて説明を読んでみると、そこには30分×3の変則ルールだったことが分かり、ひっくり返りそうになりました。そんなことがあるの?!だからドロー扱いだったのか。
そんな驚きをそのままシェアオフィスにいたラガーマンTさんに伝えると、オープン戦だとたまにあるんですよと教えてくれました。40分の途中でも選手交代はできるけど、30分区切りの方が入れ替えはしやすいとのこと。予習が足りなかったと落ち込んでいたら驚きのひと言。「僕、その試合少しだけ観に行ったんですよ、家族で。」え~!!どうやら私が勘違いをして帰ってしまった後に、全く同じ場所で観戦していたことが分かり、あと少し残っていたら隣で実況してもらえたかもしれないと思うと悔しくて。そんなことを凹みながら思っていたら、嬉しそうに伝えてくれました。「ファンの方増えてくれましたね。オープン戦であそこまで多くはなかったですよ。」なんだか、その大らかな笑顔を見られただけで十分でした。試合そのものだけでなく、その雰囲気全体を見て感じた気持ちは同じだったから。両サイドは、まさかの敵のファン。そして右の男性は日本代表のユニフォームを着ていましたよ。そんなことを心の中で呟きながら、「次のオープン戦、予定が入っていて行けないんです~。」と嘆いたら、笑いながら喜んでくれました。本当に観戦に行き、また行きたいと思ってくれたんですね。気持ち、届きましたよ。そんな雰囲気で閉じられたその日の会話。試合中に控えの選手がタックルの練習をし始めて、何事かと思いましたという話で盛り上がったスペシャルな余韻に包まれて。観戦後に、こうしてレポートを聞いてくれるこんな時間がわくわくする。続きますよ、自分で熱したものがなかなか冷めないことを知っているから。

リニアモーターカーができると、予定では東京名古屋間が40分程らしい。そんな話をしながら以前両親が盛り上がっていました。「法事の度にリニアで名古屋に帰るか?」と父。「そんなことしたら破産するわよ。」と冷静な母。そりゃそうだ。この真逆な発想をする人達が今後どんな人生を送るのか、そっと見守ることにしよう。

まだ地元にいた頃、一人の男性に出会い、何気なく話してくれたことがありました。「俺のお父さん、まだ3歳の時に病気で亡くなったんだ。記憶なんてほとんどないんだけど、なぜか肩車をしてくれた思い出だけ残っていてね。あとぼんやりとだけど、サンタクロースの格好をしてくれたような気もする。」思い出が残ってくれていて本当に良かった。たった一つ、その温もりは、ずっと忘れることなく残っていくのだろうと思いました。話し方で分かった優しいお父さんの笑顔。他のどんなものよりも、彼にとって大切な記憶。肩車から見えた景色も覚えてくれていたらいい。