楽しい伝言ゲーム

シェアオフィスで真面目にパソコンに向かっていたら、ITエンジニアの方が話しかけてくれました。「聞きましたよ。カロリーメイト、大人買いしたって。」もう笑うしかありませんでした。まさかの衝動買い流出事件です!その方も5個購入されたようなのですが、その上がいたことを受付の方が話してくれたんでしょうね。何個買ったか静かな室内でバレてしまい、ここは開き直った方が良さそうです。せっかくなので、売れ残りを全部買い占めようと企み中。記録更新したいですね。私が通わなくなっても、伝説は残りそうです。

塾の講師をしていた頃、小学校低学年の女の子に、「先生の目が茶色い。」と言われたことがありました。「あ、おばあちゃんがフランス人だから、クオーターなの。」と冗談で言ったら、4分の1の説明を延々する羽目になってしまい、あまりふざけたことは言わない方がいいなと反省。その後、そのお母さんがお迎えに来た日、「先生はフランス人の血を引いているんですね!」と笑顔で言われてしまい、冗談です、ごめんなさいと謝る始末。「な~んだ。真に受けちゃいました。」と笑われ、子供の純粋さを舐めていたとこれまた反省。

息子の子供の歯がようやく1本抜けて、喜びながら伝えてくれました。「D君が教えてくれたんだ。抜けた歯を枕の下に入れておくと、歯の妖精が来て、コインを置いていってくれるんだって!」これはまた随分可愛らしい話じゃないか。ちなみにそのコインはイオンで使えるの?と突っ込みたい衝動を抑え、妖精さん来るといいね!と乗っておきました。それにしても、D君から伝わる話は、どうしていつもこんなに夢があるのだろう。ちびっこ二人の会話を録音したい。

そんな息子と夫の会話が聞こえてきた週末のある日。「お腹にいた時のこと、まだ覚えているの?」と何気なく聞いた夫に対し、答えた息子の返事にこっそり笑ってしまいました。「お腹の中でいい気持ちで眠っていたのに、たまに病院の先生に起こされたんだよ。もう最低!」産婦人科の先生も大変だな。まだ生まれてもいない胎児に“最低”呼ばわりされるなんて。その、大切に成長を見守ってくれていた先生に、出産後、これからは小児科で健診が始まるねって言われた時、私も息子も先生とはお別れなのだと、何とも言えない寂しい気持ちになったことを覚えています。それでも、伝えてくれました。「出産前に既に血圧が高かった妊婦さんに無理をさせたことに、私なりに責任を感じている。少しでも異変があったら、すぐに外来の私の所に来るんだよ。お母さんが倒れたら、赤ちゃんは誰が面倒を見るんだい?決して無理はしないこと。」そして、約束通り、強制的に取らされた予約の時間に行くと、ベビーカーで爆睡したまだ乳児の息子を見て、微笑んでくれました。「おりこうさんだね。できるだけママを寝かせてあげるんだよ。」「先生、長い期間本当にお世話になりました。もう、大丈夫です。頑張ります。」ホルモンバランスがまだ戻っていない中での先生とのお別れがなんだか沁みてしまったのですが、とてもいい最後の時間でした。

その病院で出産前、陣痛室で対応してくれた助産師さんが、ぜひ私の話が聞きたいと言って、産後落ち着いた夜に個室の病室を訪ねてくれたことがありました。「この病院には、無痛分娩という選択肢もあったのですが、選ばなかった理由などありますか?」と。「最初で最後のお産になるだろうと思っていたので、痛みを経験したかったんです。」そう伝えると、優しく微笑んでくれました。「お産にいい悪いはないのですが、○○さんのお産は、本当にいいお産でした。あそこにいたスタッフ、皆そう感じていたと思います。私も助産師をやっていて、幸せな瞬間でした。ありがとう。」
助産師さん達の気持ちを総括してくれたかのような深夜のあの時間は、私の宝物となっている。