息子との休校中、ありとあらゆることで遊んだのですが、その中でも心に残っていること。トミカのカーレースをやるからと準備が整った後に呼ばれると、ブロックで階段の椅子を組み立てていて、ぬいぐるみ達がしっかりソーシャルディスタンスを守って座っていました。動物の世界でも2メートル?!というかぬいぐるみだし!と突っ込みどころが満載だったのですが、「くみちゃん達、移っちゃうでしょ。」と冷静な7歳児。それだけ徹底されていたら、お母さんも安心だよ。
そしてまた別の日、何を思い立ったのか、お風呂上がりに一人で盛り上がり始め、何やら作製開始。「ママ、なんでオープンの日ってテープを切るの?」「・・・。これから開きますよって意味じゃない?」と適当なことを言うと、どうしてもそれがやりたかったらしく、また動物達を集め、ペンギンちゃんのイベント会場へ。毛糸を伸ばし、ペンギンちゃんのテープカットが始まりました。パチッと切った途端、紙コップに入っていた折り紙の紙吹雪もひっくり返り、本当に動物のイベント会場のよう。と感心している場合ではなく、これ誰が片付けるのよ!思いっきり密になってるし。どうやらペンギーズのイベント会場では換気が行き届いているらしい。って、どんなイベントやねん!!
休校最後の週、午前中に母から連絡が入り、これからお父さんとドライブに行くから一緒にどうかと誘ってくれました。3か月という長い休校期間、その最後の締めくくりは祖父母との思い出のドライブになった息子。大きな、とっても大きな時間だったね。お母さんも色々な人に助けられたよ。
そんなことを思いながら、一人でシェアオフィスに出向くと、ドアを開ける前にITエンジニアの方に話しかけられました。「少しこの辺りを歩いてみたんです。そうしたら焼き鳥屋さんがテイクアウト用のお弁当を売っていて、汗だくになりながら用意している姿を見て、購入したら美味しくて。ITの世界にいる僕もこの時期に大変な思いはしました。でも、飲食店の皆さんの苦労に比べたら大したことないなって、そう思って。だから、少しの間、一軒ずつランチの度にテイクアウトのお店を回ろうかと思います。接していると逆に元気をもらえるんです。」そう言って笑ってくれました。この気持ち、あなたなら分かるでしょ、そう言われたようでした。新しい生活スタイルになっても、変わらない優しさが嬉しくて。私もそうでありたいです。
担任の先生とやりとりをさせてもらっているオンライン教材。私の体質に丸ごと似てしまった息子は、頭痛に悩まされ、そのことを先生にやんわりと伝えると、びっくりする程温かい球が返ってきました。相談するまでに迷いが生じたこと、息子だけでなく私の心配まで、この休校中に子供を支えたお母さんの負担は相当なものだったのではないかと、その文面から感じられる優しさに救われました。先生なら分かってくれる、だからどうか安心してほしい。そのことを伝えてくださいと言われ、息子に話すとほっとしてくれました。寒暖差、気圧や天候の変化、意味も分からず襲ってくる頭痛に不安を抱えていた息子は、分かってくれる人に出会えたのだと、学校へ行く安心材料ができて、笑顔が柔らかくなりました。小さい子供なりに抱えていたもの、休校中に気づけて良かった。
母が、祖父の介護をしていた時、思いました。祖父は母にケアをされている、それでは介護をしている人のケアは誰がするの?と。精神的にも肉体的にもへとへとの母を見て、こういう人を支える場が必要なのではないかと思いました。そして、児童達だけでなくお母さん達の心の拠り所になろうとしてくれている先生達のケアは誰がするのだろうと。立場関係なく支え合うこと、それこそせっかく進んだITの世界でできたらいいなと、誰かの心を守ることで自分も笑顔になれたなら。
1日の最後はいいニュースを読んで締めくくろう、そう決めていた休校中。あるお弁当屋さんの記事を読み、スマホ片手に泣けてきました。『払えなかったら大人になってからでもいいよ』と。自分達の経営だけでも大変な時に、そう張り紙をした店主。色んな思いがそこにはあったのだと思います。そして、拡散した方達は、皆同じ気持ちだったのではないかと。
頑張れ!子供達も、そして大人もお店も、もっともっと広がれ、支援の輪。