ふと笑う

先月、たまたま夜食を食べながら日米野球を見ていたら、左上の得点表示が『侍○点、MLB○点』となっていて、ふっと笑ってしまいました。アメリカをMLBと表しているのなら、日本はJPNでいいのではと思ってしまったのですが、侍JAPANの“侍”を表示してくれたのは、なんだか日本的でいいですね。

そういえば、ゴールドコーストに一人で旅をしていた時、天気予報を見ていたら、晴れと曇りと雨のマークが1日の中に全部出ていて、とりあえず載せておけ!みたいな楽観的な表示に朝から笑ってしまいました。今日は一体どんな服装で出ればいいんだ?!

少し前、スタバに行って記事を書いていたら、斜め45度あたりで楽しそうにパソコンに向かっているアメリカ人男性がなぜか気になりだしてしまいました。視界に入ってくるので、見ないように集中していたら、「アーハッハ!」と急に一人で笑い出し始め、こちらもつられそうになり、完全に集中力が切れました。楽しそうやないか!!そんな状況の中でも無事に終わらせ、息子のお迎えの為に外に出ると、駐輪場にはアメリカの国旗を巻き付けた派手な自転車を発見。間違いなく彼のもの。

今日、久しぶりに接骨院へ行くと、先生がやや凹みながら伝えてくれました。「せっかく一人暮らしを楽しみにしていたのに、手違いで契約がうまくいかず、結局1か月遅れで別の場所になったんです。」それは、なんだかショックですよねと言ったものの、本当は内心少しだけ嬉しい自分がいました。その理由は、以前の会話から。
先生のお父さんは、典型的な昭和の厳格な父親だったらしく、巨人戦を見て負けてしまうと一気に張り詰めた空気に毎回なっていたよう。絶対に逆らえない存在で、でも今となっては大きな柱だったと感じているそうです。家を出ることが決まってから、出かける度に誘われるようになり、普段できないことができて、不思議な気分だったと。お父さんの気持ちがなんだか伝わっていたから、あと1か月延びたのは、その時間をもう少し親子で味わう為の特別なもののような気がして、密の濃いひとときを過ごしてほしいなと心から思いました。

なんかね、先生がお父さんの話をする時、すごい愛を感じます。こんなところも嫌だった、本当に怖かった、もっと家族に優しくしてほしかった、でも、父のことが好きでしたと。ぶれない愛情を注ぐと、こんなにも好青年に育つのねと色々なことをいつも学ばせてもらっています。って、ご自宅から自転車で行ける場所に引っ越すんだけどね。てへっ。

昔、テニスコートの受付でバイトをやっていた時、30代後半の男性のお客さんが、雑談の中で伝えてくれました。「車の中で彼女と険悪になって、車内でお互い全く話さなくなった時、たまたまくだらない看板が目に入って、ふとお互い笑ってしまう、そんな人と一緒になりたいなと思うよ。ずっといたら、嫌ことなんて沢山あるのは当たり前。そういった時に、何でもないことで笑い合えるっていいよね。同じものを見て、笑って、嫌な空気を吹き飛ばしてくれたら、それでいいんじゃない?そういう感性が似ている人と暮らすことが、幸せだなって思うよ。」

笑った時に、優しい目尻の皺を見せながら話してくれたその方は、結婚間近でした。そんな生活を送ってくれていますように。
そして、大学生の私に伝えたかったメッセージ、受け取りましたよ。