ほんわか主治医

今日は月に一度ほど通っている隣の市にある総合病院へ。
病院へ行くのに先生と会えるのが嬉しくて、朝からワクワク。
初診の時は、心も体も弱っていて何をどう伝えたらいいのかさえよく分からない状態でしたが、とても長い診察の中で、少しずつ和らいでいくのを感じました。
お礼を言って扉を開けると、来た時とは扉の重さが違ったような気がして、そんなことがとても嬉しかった忘れられない一日。

話し方がとても柔らく、少し控えめで、もちろん表情も温かさに溢れています。
どうやったらあの雰囲気を醸し出せるのだろうと毎回思うのだけど、ご本人を直撃したところで答えてはくれないだろうし、まして診察中で他の患者さんも待っているし、でも知りたい!
何でもないこちらの一言で、瞬時に先生の中で解釈し、一番患者さんに寄り添えそうな言葉を伝えてくれている、そんな印象です。

それを意識的でなく、とても自然にできているのは、やっぱり先生のお人柄かな。
深い優しさを向けられるから早く良くなりたいと思うと同時に、ずっと通院したいな~と甘えたくもなってみたり。

年末に、「良いお年をお迎えくださいね。」と診察の最後に言われた時は、「長いお付き合いになると思いますのでよろしくお願いします。」と笑いながら話したら、笑いながら返事をしてくれました。
「僕の患者さん、もう来なくていいよって言っても、また来るんだよね。」
いや~、分かりますよ!だって、多分私もそうなるから。
口には出さなかったけど、私の微笑みを先生は見逃さなかっただろうな。

この先生に出会い、自分の体をもっと大切にしたい、元気な姿を毎回見せたい、でも無理はしないで辛い時は素直に伝えようと、心と体に優しさを向けられるようになりました。
一週間で薬の効能が切れてしまったと正直に話した時は、私よりも残念がってくれて、ぐっときたことも。

先生、そうやって沢山の患者さんを助けてきたんだね。

眼鏡をかけてマスクをしている日でも、表情が柔らかいのが分かります。
医療の知識や経験だけでなく、心を伝えてくれる、だから安心できるのかな。

こうやって日常を取り戻せたのは先生に出会えたから。
そんな幸運を当たり前だと思わず感謝できるのも、優しさを一緒に処方されたから。

年齢は私よりもかなり上だと思うのだけど、ずっと現役でいてください。
ほんわかした雰囲気は、昔からだって断言できる。
だって、目の周りだけに沢山の皺があるから。優しさと温かさが刻まれた主治医の痕跡。