息子がまだ1歳だった時、以前少しだけ勤務していた学校の校長先生から電話があり、同じ系列の学校で勤務しないかと声をかけて頂きました。
まだまだ睡眠不足が続いている中で、自分らしさみたいなものを思い出させてくれた一本の電話。
その後、紹介された学校の教頭先生から電話を頂いたのですが、フルタイムでの勤務が分かり、自分が住んでいる場所は待機児童状態という現状は分かっていて、やんわりと説明をさせてもらいました。すると、「今ここですぐに結論を出すのではなく、まずは会って話しませんか。」という本当に有難いお言葉に、外にいることも忘れて、携帯を持って何度も頭を下げていました。
息子をベビーカーに乗せ、市役所の子育て支援課に行ってみると、リストに載せることはできても、かなり下の方だということ。隣にいた息子を見て、子供の頃、ずっと寂しい思いをしていたのに、自分の為に行動を起こそうとしているのかなと責めてしまいそうに。複雑な気持ちでいつもの公共施設へ行くと、温かく迎えてくれたスタッフの方達がいて、その笑顔に自分を取り戻し、ほっとしました。
それから数日後、名古屋から遊びに来ていた母に息子を預け、電話をかけてくれた学校の教頭先生に会いに行きました。
本当に素晴らしい先生で、初対面なのに、話していてとても心地が良く、気に入ってくださって、でも、勤務時間の相談をすると、待機児童の状態はやはりどうすることもできなくて。
お互い残念がりながらも、お会いできて良かったと笑顔でお別れをしました。
私に迷いが生じていなかったら、もしかしたら、うまくいっていた話だったのかもしれません。残念な気持ちと、どこかで安心している気持ち、小さい頃の自分の姿が思い出されて、このまま帰りたくないなと思っていたら、たまたまストリートライブをやっていた5人のボーカルグループの曲が耳に。
それは、『明日があるさ』という名曲。そうだよね、明日があるよね。今日が辛い日でも、明日がある、だから進もう。そう思わせてくれた一瞬の出会いでした。
家に帰り、母にお礼を言って、息子を夜寝かしつけた後、ライブ後に受け取ったチラシを見て調べてみると、フェイスブックもやっていることに気づき、お礼のメッセージを送りました。
『本も、音楽も一度心に残ると永遠だと感じました。素晴らしい時間をありがとうございました。』
そう伝えると、後日驚くことにメンバーの一人が返信してくれて、びっくり。
お互い、何か心に触れるものがあったのかもしれないと今でも思っています。
Baby Booのユースケさんとは、それ以来の友人。“縁”というものをとても大切にしている、苦労して、努力して、温かい心を持った素敵なアーティストです。
私の記事を読んで、「ほっこりしたし、優しい気持ちになったよ~。」と伝えてくれました。あの日の私も、ユースケさん達の音楽に救われたよ。
違う場所で、優しい気持ち繋げていこう。