経過を信じて

土曜日、息子が伝えてきました。「明日、市内で大会があるんだけど、トーナメントだし、負けた人からすぐ帰るみたいだからお弁当はいいよ。」「ええっ。勝ち上がるかもしれないでしょ。」「夏休みの時みたいに、お弁当を持って行っても結局昼前に帰って家で食べたこともあったでしょ。ママが大変だからコンビニのおにぎりでいいよ。また家で食べることになるし。」そう言われ、頭の中でフル回転。朝から気合いを入れてお弁当を作った方が息子の活力になる?逆にプレッシャー?本人がそれでいいと言っているなら、こちらのことも気遣ってくれているしその気持ちを尊重することに決めました。「だったら、いつもの冷凍ゼリーとみかんは持たせるから、その袋にコンビニのおにぎりを入れてね。」そう言いながらお金を渡すことに。すると、「みかんはいらないよ。どうせすぐ帰るし、腐るし。」とまだなんだかぶつくさ言っているので、ちょっと笑ってしまいました。その抜け感で、意外と本領を発揮したりして。あなた自身は輝いておいで、そんな気持ちで当日の朝見送りました。その後、昼過ぎに帰宅したので逆に驚いて。「おかえりなさい。どうだった?」「最初はブロック内で戦ったから、3勝3敗だった。その後がトーナメントで上がれなかったから帰ってきたけど、おにぎり2つだったからお腹空いた~。」と話してくれて。いろんなパターンがあるなと反省しながら、健闘した彼と大盛り上がり。同年代に負けてしまったけど、高校生には勝てたんだとか。場数を踏み、小さな自信を感じました。卓球部に入りたいと自分で決めた気持ちは、本物だったなと。そのプロセスを見届けるよ、どんな結果でも立ち向かった姿はきっと美しい。

このサイトを始めるきっかけのひとつにもなった、司書教諭の資格取得。大学在学中には取れなかったので、どこかのタイミングで受講できたらと思っていた時、通信教育で学ぶことができると分かり、申し込んだのはまだ息子が赤ちゃんの時でした。無謀かなと思いつつも、届いたテキストに目を通し、夜泣きをする息子を抱っこし、泣き止むとまたシャーペンを走らせました。オンライン上でレポートを提出し、試験は週末だったので、元夫に1時間だけベビーカーで出てもらい、パソコンの前で受けることに。手応えを感じ、1教科を無事に終えました。全部で10単位、2単位は司書資格と重なっていたので、私が取りたかったのは8単位4教科でした。これで、残り3教科といつものペースで学んでいると、2教科目にまさかの落とし穴があり、不合格の知らせが。何がいけなかったのかさっぱり分からないまま再度同じテキストを開き、3教科目の試験も同時に受けたかったので、1か月後くらいに彼にそのことを伝え、また息子と出てもらいました。今度こそはと臨んだ試験、そして終わると、昼ご飯の為に一旦戻ってきてもらい、忙しなく作っているとピンポンが。モニターを見てみると母で、とにかく時間がなかったので慌ててメインエントランスまで走ることに。「どうしたの?」「あなたが今日試験だって言っていたから、お弁当を買ってきたの!」「いやあ、もう昼ご飯の準備しちゃったし、私も次の試験があるから時間がないの。どうしてもっと先に連絡してくれなかったの?」「そんな言い方しなくたっていいじゃない!サプライズしたかったのよ!喜んでくれるかと思ったら邪険にされてもういいわよ!」と通り過ぎる人達にもお構いなしで騒ぐので、さすがに情けなくなりました。睡眠不足で試験の合間に妻と母親の役割もあって、できれば次の試験の内容をテキストで見ておきたかった。とてもじゃないけど、優しい娘の口調にはなれないんだよなと思いつつも、ぐっと堪えてゆっくり息を吐きながら伝えました。「届けてくれてありがとう。試験が終わったら頂くよ。」そう言っても、自分の思い通りの展開にならなかったことに腹を立て、文句を言いながらさっさと帰っていってしまいました。お弁当を持ち、ぽつんとひとり佇む自分がいて。あのね、司書資格の時もお母さんが冷蔵庫の中をぎゅうぎゅうに詰めるから食中毒になってしまい、試験が大変だったの。今回の資格も、本当なら大学在学中に取れたもの、それを今取り返しに行っているんだ。いろんな悔しさがあった、今もそう、でも諦めないでいるよ。母の背中を見て、またかと思いつつも、何があっても言い訳をするのはやめようと思いました。全て、自分が選んだ道だ。
その後、また元夫と息子には家を出てもらい、パソコンの前で目を閉じてゆっくり深呼吸。邪念を追い払い、今は目の前のことに集中しようと。そして、結果が返ってくると、その試験はぎりぎりのところで受かり、お昼前に受けた試験はまさかの2連敗でした。1勝1敗、この結果をどう受け止めるべきか。母の負の感情をもろに受けた後に突破できたのは良かったけど、もう少し点数が伸びたんじゃないか。そして何より、なぜひとつの試験が受からない?とどんどん深みにはまっていきました。その時、ひとりの人が頭に浮かんで。その方は、同じ大学で通信教育を受講し卒業された方で、たまたまSNSで繋がり、勇気を出して相談しました。彼ももしかしたら一人で戦い、沼にはまり、そこから這い上がった人なのではないかと。自分の直感は当たり、こちらの気持ちを汲み、的確なアドバイスを送ってくれました。これまでやってきた自分のやり方を変えず信じてあげること、その中でウィークポイントを一つずつ潰していくこと、その先に結果はついてくるとエールを送ってくれて。あの時の私は、いろんなマイナスの気持ちが交錯し、自分のやり方が間違っていたのではないかと不安の中で活字を追っていました。仲間の言葉を聞き、小さな自信がまた顔を覗かせて。「大丈夫大丈夫、あなたがやってきたことは間違っていないよ。」行間から優しさを感じ、胸がいっぱいになりました。インターネット社会の勉強をしている時に、ネットのコミュニティに私は助けられたんだなと。そして合格。その時の気持ちは、ずっと今に続いています。

今朝、また浅い眠りの中で夢を見ました。息子が、なんでもっとボクの気持ち分かってくれないんだと大泣きし、戸惑っていると、うちの両親がやってきて、私達はうまくいかないからどうしたらいいの?と母にも泣かれ、父はむすっとしていて。時間帯はまだ夜が明けない深夜、するとお客さんがどんどんやってきて、ここに来ると落ち着くわ~と言って何人もの方達が入ってきました。ん?お店?!と思っていると、どうやら自分が営んでいるのは和菓子屋さんだと分かって。慌てて、抹茶と和菓子を用意し振舞っていると、息子も両親ものんびりと手伝ってくれました。お客さん達はどうやら常連さんのよう。「急がなくていいのよ。座っているだけでほっとするから。」と笑ってくれて。あたたかい空気に包まれ安堵していると、リリリリーンと音が。って夢かい!カフェじゃないんかい!!でも、お客さん達優しかったなとほっこりして。そんな店主がやっている架空のカフェは、読者さん達の笑顔を励みに、今日も営業中です。経過と、そしていつかやってくる終わりを良かったら一緒に見守ってください。