ウォーミングアップをし、記事を書き、その内容に自分自身の想いが巡り、クーリングダウンをしてパソコンを閉じていた日々。そんな時間の確保が難しくなり、気持ちも沈みがちな中で、プログラマーのMさんが本気で心配をしてくれていました。「Sちゃんに休んでと言っても、絶対に休まない。だから僕にできることは言ってほしい。」いきなりアクセルを目いっぱい踏んだら、タイヤがすり減るように、私の心がギリギリの状態でいることを察知し、裏側でいつも励ましてくれていた、最高のビジネスパートナ―です。一人じゃないからここまで来られた、そして歩き出せる。「あなたが書く文章で、この今の状況でどれだけの人が励まされているか分からないよ。」その言葉を聞いて、手を止められる訳がない。ありがとうが、何倍にも膨れ上がる毎日。
さあ、どうやってパンクさせないでいるか。沢山思考を巡らせ、大変な時期だと分かっていつつも技術営業のFさんに、内側からも外側からも意見が欲しくて相談をさせて頂きました。ハード面とソフト面、それを彼にしかできないかみ砕き方で伝えてくれることを知っていたから。“本当”を感じてくれる方だと分かっていたから。そしてMさんを通じ、届けてくれた想いに胸の中がじんわり熱くなったパソコン前。平面の画面から溢れ出す思いに、助けられました。私ももしかしたら、誰かをこうやって温められているのかな。
『読みに来てくれる読者の方がいるから公開を続けたい。このことが最重要だと感じます。混乱の中で発信してくださる言葉に温かみを感じました。「また笑って会えると信じて。」子供たちだけではなく、読者の方たち、リモートワークの人たちもそう思っていると思います。幸い仕事はなくなっていません。今まで通りができなくても可能な限り続けて、今を乗り越えてほしいと思います。自分が体験できないことを言葉で表現してくださる。共感したり驚いたり、誰かがそこにいるという実感が力になります。いつもありがとうございます。くれぐれもお体にはお気を付けください。』
ゆっくり味わって消化しよう。完全に溶けた時、また前よりも少し空が綺麗に見えて一歩踏み出せるんだろうな。減収減益は避けられないご自身の状況の中で、こうして会ったこともない私の為に心を痛め、届けてくれた気持ちです。苦しい時こそ、そこにいてくれる人の存在に助けられる。そういうことなのかなと。当たり前のことが当たり前じゃなくなった今、ギリギリの状態で誰かを思いやれたら、やっぱりどこかで返ってくるような気がしています。Fさん、私は何か返せていますか?スマホを持てずに生活に困窮されている方は、このサイトに辿り着くことができません。いつか、本当にいつの日か、本にでもなって、公共図書館の分類番号『914』エッセイのジャンルに、ここで積み重ねたものが形になってくれたらいいなと思っています。図書館は人を選ばない、皆に開かれています。そこに辿り着き、何気なく手にした一冊の、たった一行の文に助けられる人がいてくれたらと。
大学図書館で働いていた時、危機管理の担当になった時のこと。男性の同僚に、「一番なったらいけない人でしょ。簡単に小脇で抱えられますよ。」と笑われてしまったのですが、なってしまったのだから仕方がない。上司から説明を受け、「図書館だから来てくださる方を受け入れることは大前提。それでも危ないと思ったら緊急用のボタンを押すこと、利用者の方に優先的に出てもらうこと、そして自分の身を守ること。僕が出張などでいない時は頼んだよ。でも、本当に危ないと思ったら逃げちゃってください。」はははっ。逃げちゃっていいんですか?と笑いながら話したものの、最後に逃げるのは自分なのだと頭に叩き込みました。誰を守るのか、今の自分の使命とは何なのか。
落ち着かない状態が続く中で、出向いた主治医の病院。外がどれだけ大変なことになっていても先生の温もりはいつもと全く変わっていなくて、それだけで救われたようでした。外が戦争でも、先生の医療は何一つ変わらないんだろうな、そう嬉しくなったお会計の時間。
ほらね、元気玉が沢山集まってきた。私の力だけでは成し得ないことも、こうやって皆からもらった力で走り出せる。アクセル目いっぱい踏むけど、周りの景色はちゃんと見るから。その景色がどれだけ綺麗だったか、どんなに頑張って咲いていたのか、踏まれても起き上がろうとしているその姿を見落とさないように。
Fさん、正しいと思う道を進みます。正解だったと心から思える日まで。“どんな仕事でも自分を信じてあげてほしい。クリエーターは一人で仕事をしない。協業者がいる。チームで成立するものだと思っています。”どれだけ大きな力をもらっただろうか。