夏まつりの余韻

-マイナスからプラスへ-

今年の幼稚園の夏まつりは、雨で一日順延、金曜日から土曜日に開催されそうな予報でした。天気のことをすっかり忘れていたので、その日に健康診断の予約を入れていたことを思い出し、数日前からそわそわしていました。

主治医から、血液検査の結果に心配な数値が見られ、早めに婦人科へ行くことを勧められていたので、今年の健診は早く行って安心しようと願いながら、夕方からの夏まつりには間に合うでしょうと、できるだけ楽観的に構えて電車に乗り、健診センターへ。
子宮がん検診は優しい女医さんで、それだけで救われた気持ちになり、ほっとしていたのも束の間、最後の内科検診で、主治医の時よりも血液検査が悪く、数値を見てこれまた女医さんに心配されてしまいました。検査結果が届き次第、すぐに婦人科でさらに詳しい検査を受けること、それで問題が無ければ、貧血の度合いが酷すぎるので、再度主治医と相談すること。
とにかく、子宮か貧血か、どちらにしても心配な値なので、日々の生活に気を付けるように言われ、凹みながら終了しました。

安心しに行ったつもりだったのに、酷くなっているってどうよ。と半分やけになりながら、前夜から何も食べていなかったことを思い出し、広いタリーズへ。こんな時は好きなカフェで自分を取り戻すのが何よりの薬。そんな法則がいつも和らげてくれる。
今年もまた子宮に問題があったらどうしようなんて思いつつ、息子の顔が浮かび、深呼吸を一つして一歩前へ。今日は夏まつりだ。楽しく行こう。

慌てて自宅に帰ると、息子とパパが楽しそうに遊んでいて、なぜか助けられた感がありました。早く着替えて行こうよ。そんなママモードに一人で安堵。カフェでの自分がとても遠くに感じる。

それから、幼稚園に着くと、既に多くの方がいて、なんとなく落ち着かないでいると、担任のY先生を見かけてご挨拶。こんな日は特に、毎日顔を合わせている先生にほっとしました。息子と一緒に写真をお願いすると、『コアラのマーチ』と言ってくれて。『ハイチーズ』じゃないこの響きは、こちらまで笑顔になります。『ハッピーターン』じゃダメなんだとくだらないことを思ってみる。

先生と一旦別れ、年長さんの踊りが始まると、ペアになって手を叩く女の子がたまたまKちゃんのお子さんでした。プレ幼稚園の夏まつりの時、照れながら撮ったツーショット写真が思い出され、二人の成長がなんとも微笑ましく、沢山の思い出がフラッシュバックされました。多分、隣にいたKちゃんも同じ写真を思い出してくれていたんじゃないかな。一緒にママとして成長している。そんな実感が太鼓の音と共に、自分の心に響きました。

「健診から間に合って良かったね!」と心配してくれたいつも園庭で話す友達。「また夏休み遊ぼうね!」と言ってくれたバス便の友達。「○○君、なかなか会えなくなっちゃったね~。」と声をかけてくれた年少の時の担任の先生。そして、夏まつりの解散後、私の様子をさりげなく気にしてくれていたKちゃん。若干、空元気だったことは多分バレていた!

マイナスの出来事から、プラスへ。こうやっていつも助けられるのはなぜだろう。太鼓の音が、先生達の法被姿が、この気持ちをいつまでも残してくれる。余韻ってそういうもの。