カフェの選択

今日は、お気に入りのベーカリーカフェに来ました。ごくたまに利用する時、隣でスーツを着た男性が必ずパソコンを開いて仕事をしていたので、ここは大丈夫だと思い、次回は持ってこようと密かに考えていた穴場です。

プログラマーの友達Mさんが教えてくれた言葉は、ノマドワーカー(nomad worker)。ノマドとは英語で遊牧民という意味だそう。ITやモバイル通信を利用して、働く場所を固定せず、カフェなどで仕事をしている人を言うそうです。遊牧民って・・・と思ったのですが、確かに私もパソコンさえあればどこでも記事を書けるし、意識をして周りを見渡してみると、本当によく見かける方もいて、そういった働き方が増えてきているのだと実感するようになりました。
ただ、空気を読み、混んできたら切り上げたり、お世話になっている場所には回数を重ねるようにしています。心地良い空間だからこそ書ける文章があり、その気持ちをどんな時も忘れないように。

スタバで、ヘッドホンを必ず付けてお仕事をされている紳士的な雰囲気の方がいて、私もカタカタやっていたので目が合うこともなかったのですが、たまたまS君のお母さんと偶然会った時、思いっきりガールズトークで盛り上がってしまい、その様子を微笑みながらその方が見てくれていて驚きました。いつもは真剣に画面に向かっている姿とはギャップがあったのか、この人はこんな風に笑うんだと思ってくれたのか、なぜかその一件以来、時々目が合い不思議な気分です。やっていることは全然違うのに、その空間で真剣に取り組んでいるものがあり、そういった気持ちがどこかでシンクロしたのかもしれませんね。お互い何をしているのか気になるのだけど、想像を楽しむのもまた大切なひとときなのかも。勇気を出して、帰り際に会釈をする機会でもあればいいなと思案中。先に帰りますね、お仕事頑張ってください、そんな気持ちを乗せながら。

Mさんが裏で完全バックアップをしてくれているとはいえ、普段はどこかで孤独との戦いでもあります。読者の方達がいてくれる。でも書かなければ何も始まらないわけで、少し行き詰まった時に顔を上げると、同じようにパソコンを開いている方達がいて、勉強している学生さんがいて、店員さんがこちらの様子に配慮して、空いた食器を戻すタイミングを見計らってくれていたりする時に、なんとも言えない優しさと力が湧いてくることがあり、だからカフェでの活動がとても好き。

グロリアジーンズコーヒーの話は、Mさんとオンラインミーティングをパソコンでしている時にふと思い出し、書き上げたものです。なんでもない会話から一つの記事が生まれました。今いるカフェで何か思い出すかなと思ったら、一人暮らしの時に通っていたベーカリーカフェの店長さんでした。ソファ席でチャイを飲んでいた私に、いつも笑顔で話しかけてくれた優しい人。久しぶりに行くと経営者が変わっていて、お礼が言えなくて本当に残念でした。そこに人がいるから人が集まる。

小学校の図書室をお休みした翌日、ボランティアのお母さんに様子を聞くと、「S先生がいないならいいと言って、何人もの子達が教室に戻っちゃいました。」と苦笑い。朝学校に着くと、既に子供達が渋滞を作っていて、職員室での挨拶もそこそこに慌てて準備をしようとしたら、校長先生に言われました。「何十年も教師をやっているけど、こんな光景は初めて見たよ。みんな図書室にいる先生に会いに来ているんだね。」

いつも同じ所にいる人が安心感を与えてくれる。だから、行きつけのカフェは止められない。