瞬間移動

朝から雨、気持ちがどんどん沈んでしまわないように、勢いで図書館へ向かうとようやく気持ちが上がってきました。そして、いつも利用しない2階の閲覧室でパソコンを開けると、見えている景色が変わり、流れ出しました。自分にとって心地良いこと、どうしたら顔が上がるのか、少しずつ分かってきたよ。燃料が切れない為に、プラスの方へ自分を導くということ。

この間行ったスタバでは、幼稚園時代に同じクラスだったお母さんが接客をしてくださり、くまちゃんのタンブラーキャップが売っていたので、カウンターで大盛り上がり。「めちゃくちゃかわいい!女子には堪らない商品ですね。購入するか今日中に決めます!」「はい。かなり人気なので、お早めに良かったらどうぞ~。」とワイワイ。そして、再度喜んで買いに行くと、近くにいた他の店員さんも混ざってくれました。「私もその商品持っているんです~。」「クオリティ高いですよね!」と楽しくなってしまい、スタッフさん達の元気もタンブラーの中に詰め込んでくれたようでした。今年のお誕生日プレゼントはこれで決まり。そういえば、お友達のスタッフさん、緑のエプロンから黒のエプロンに変わっていたなと思い出して。社員さんになったのか?!大学の卒業論文は、『日本古代の衣服について』。身分で服の色が違うといった内容も文献から探し、そういったことも盛り込みました。なので、一目でその人の立場がなんとなく分かる服装を見かけると嬉しくなってしまいます。幼稚園を卒園してからもう二年半。スタバのスタッフさんと常連さんで繋がっていられるなんてね。切れそうで切れない縁、細い糸なのだけどどれも大切。

そして、太い絆と言えば息子との関係。ある日、金曜日に学校から帰ると伝えてくれました。「ボク、学校が終わってからはお友達と遊ばない。おうちでのんびりお菓子を食べていたいから。」3年生になり、色んなことに自覚を始めた息子。正直に話してもママが分かってくれると信頼してくれたのか、自分の胸の内をぽつりぽつりと話すようになりました。「学校でみんなといるだけで疲れちゃうこともあるよね。そこで仲良くしていたらいいと思うよ。家に帰ってまた遊びたいなって思える時がきたら遊べばいいよ。」そう言うとほっとしてくれました。低気圧、寒暖差などで頭痛が発生しているのに、これまでずっと黙っていたので改めて聞いてみると素直に教えてくれて。「頭が痛いとか、弱いと思われるのがやなの。ボク、男の子だし。」「辛いんだから我慢しなくていいんだよ。分かってくれる人にはちゃんと伝えた方が相手も嬉しいよ。お母さんは、あなたと同じように頭痛持ちだから誰よりも痛みが分かるし、学校でもそう。R、あなたは強いって思っているよ。“こうありたい自分”というものを持っているから。体の弱さ=心の弱さじゃないの。だから、我慢することばかりが格好良さじゃないことを覚えておいてね。」「うん。ママとボク、似ているからね。」そう言って、一緒に笑った時間。どこかのタイミングで思いっきり突き放そう、それまで伝えられることをいろんな角度から届けようと思いました。歯の矯正器具を毎晩嫌がる息子、それが分かっていたので、予め若い男性の歯科医師の先生に相談しました。すると、本当に優しい方で、子供の気持ちを汲み、あまりにも嫌がる時は強制しないでくださいとやんわり伝えてくれました。そう、これは私なりの心理作戦。息子がしっかり聞いている中で、休んでもいいんだと緩和できる時間もある安心感を持っていてほしくて。長期戦を乗り切るには、給水スポットも重要だよね。そして、日曜の夜だけはお休みの日に決めました。「明日からまた学校だから、日曜日はゆっくり寝よう。」そう言うと安心してくれて。きっと先生も理解してくれる。これが、3人の信頼関係の証。

安らかに眠る息子の寝顔を見ていたら、色んなことが蘇ってきました。「R君は、あんたが母親で楽だと思うよ。選択肢があって、Sは答えを持っているのにそれを本人には伝えないでしょう。彼が進む道と違った場合、その気持ちを尊重できないことはしたくないから。私がそうだった。Sはいつも私が選ぼうとする方を応援してくれた。いつも自分の思いを内に抱えたまま、後押ししてくれたの。この先も子育てで悩むことは出てくるよ。でもね、R君はあんたの器に助けられていくの。確信を持って言える。だから、何も不安がらなくていい。沢山親のことで辛い思いをしてきたけど、Sは絶対に同じ思いはさせない。それは私が知っているから。」子育てで迷った時は思い出してほしい、そんな姉の気持ちが温かく伝わってきたある日の電話。
ふと横を見ると、寝相が悪く、明後日の方向でくみちゃんが潰されそうになっていて。彼が飛び立つ日はあっという間。だから、ひと言に想いを込めていく。「おじいちゃんとおばあちゃんとお寿司を食べた日、ネギトロ巻きを買いに行ったら、サビ入りを自分で選んでいたのに、結局辛くて食べられなかったでしょ。だから、今度はサビ抜きでいいんだよ。」「うん。でも、みんなで食べるからわさび入りがいいと思ったの。」「みんなわさびは後でつけるからいいのよ。でも、みんなのことを考えて偉かったね。」息子も送りバントを打っていくんだろうな。そんなあなたにエールを送ってくれる人達は必ずいるから。瞬間移動でセーフティバントを決めた時、一緒に喜んでくれる仲間を大事にすればいい。本物が何か見えてくるはず。