気が紛れるとき

息子の幼稚園お迎えの後、なんとなく私の元気が無くて、それでも一緒におやつタイム。食欲もあまりないなあと思いながらも、お菓子ボックスからハッピーターンを袋ごと持ってきてくれたので、2個ずつ分けて、包みを開けた途端テーブルの下に落としてしまいました。
すると、息子が張り切って、「ボクが取ってあげるよ!」としゃがみ込み、取って出ようとした瞬間、ゴンッ!!とすごい音と共にテーブルに頭を激突。
大泣きするかと思いきや、ゲラゲラ笑って出てきて、「ママ取れたよ~。」のひと言。私の代わりに頭をぶつけてくれたのに、何気にいいヤツじゃないか!お礼を言いながら一緒に笑い、なんとなく元気の無さが吹っ飛んでいて。軽くなる時って、こんなものだよね。

それから、お風呂に入る前、息子がトイレに行った時のこと。パンツを自分で脱いだ後、どうしても洗濯物をたたんでいた私に話しかけたいことがあったらしく、Tシャツに下の部分を一生懸命隠して和室へ。毎晩一緒にお風呂に入っているんだから、今更恥ずかしがってどうするのよ!と思いつつ、見ないで~とうるさかったので、とりあえず用件を聞いてみることに。
「トイレのお花が無くなっちゃってるよ~。」あ~、はいはい。便器に付けると洗浄も香りもする花柄のスタンプが息子のお気に入りで、それが全部無くなっていたことが気になったよう。って、それだけのことかいっ!!これで、完全にその日の憂鬱な気分は吹き飛んでいきました。

隣の奥さんは、とても快活で、引っ越してきてから、いい感じで世話を焼いてくれる三人の子を持つ先輩ママ。息子が幼稚園に入園してから、お茶をする約束をしていて、メールで自宅に呼ぶと、返信がありました。
「せっかく動けるようになったんだから、気分を変えて一番近いカフェに行こう!」なんだかその気持ちがとても嬉しかった。いつも見慣れた景色で、会話にならない子供と常に一緒にいた毎日。隣だからすぐに会えるのに、敢えて外に連れ出してくれたのは、きっと同じ思いをしてきたから。

一番近くのスタバで待ち合わせをして待っていたら、遅れてやってきて、「ごめんね~。鍵がない!と探していたら玄関に引っかけていた傘の中に入っていた!」なんだか同じ匂いがするぞ。その後、私のくだらない子育ての悩みを聞いてもらいながら、伝えてくれました。
「三人産んだけど、三人目の育児が一番うまくいっているよ。なんだかね、一番目は気負ってがんじがらめにしてしまった気がするの。だから、最初からうまくいくわけないって。みんなそうだから大丈夫だよ~。」
この楽観的な先輩ママに、これからも助けられていくんだろうな。ふわっと上げてもらいながら、拝みたくなっていて。少し先を行ってくれているって、本当に有難い。

その後、いつもの公共施設のスタッフさんの中にも先輩ママがいて、面白おかしく伝えてくれました。「以前、男の子の先輩ママに、『反抗期にくそばばあと言われたら、子育ては成功だと思った方がいい』と言われて、吹っ切れました。」と。

みんなそうやって助けられてきたから、楽になったエピソードを次に繋げてくれる。そんな気持ちがまた巡り、横だけでなく縦にも広がっていく。
“大丈夫”が合言葉のように。