掘り下げた結果

この間、野球で一緒のS君兄弟と遊んでもらうことになり、ようやくお兄ちゃんに直撃インタビューすることができました。「二酸化炭素どう使ったの?」「は?」「東急ハンズで買ったってお母さんから聞いたの。」「あ~、結局危ないからってお父さんに止められて買えなかったの。あれね、水槽みたいな密閉された状態で火を点けて、二酸化炭素を入れると本当に炎が消えるか、実験してみたかったんだ。」な~るほど!というか確かに危なそうだから、パパストップは正解だったかも。「うちの子ね、その時々によって興味が違って、一時期電信柱にはまってしまい大変だったの。ずっと上を見ながら学校から帰ってくるから、そのうちぶつかるんじゃないかって気が気じゃなかったよ。」すごいな小4男子君。「どんな発明家になってくれるのか楽しみにしてるよ!」と本人に伝えると、照れながら笑ってくれました。いざとなったら授賞式のスウェーデンまで駆けつけるよ!

咳が酷いと周りに迷惑がかかると思い、少し遠ざかっていたシェアオフィス。日曜日に来てみたら思っていたよりも多く、体も重かったので腕組みをしたまま軽く寝てしまいました。慣れって怖いです。緊張感を持ってやっているのは事実ですが、それを上回る程のけだるさにまさかの就寝。油性マジックで落書きされていなくて良かったことにして。

何気なく見ていたテレビで、世界野球プレミア12に出ていたソフトバンクの選手達がインタビューに答えていて、東京オリンピックにも出たいけど、28人から24人に、選ばれる選手が減ってしまうと話してくれて驚きました。もう一度選び直され、数も減ってしまうということ。同じメンバーで戦いたいと思っている仲間が入れ替わり、新しいチームで戦う東京オリンピックはまた特別なのだろうと思いました。2008年、星野監督が率いた北京五輪では4位という結果。あの時の監督や選手の悔しさを、今回の大会で爆発させてほしいなと願わずにはいられません。オリンピックにまた野球が加わってくれたこと、このままでは終わらせないという強い気持ちは、選ばれた選手達が引き継いでくれるのだろうと思いました。成田空港で4位という結果で帰国した星野監督の無念な表情は、ずっと胸の中にあります。だからこそ、塗り替えてほしい。日の丸を付けて戦う選手達の気迫は、息子にもきっと伝わるはず。世界相手にも動じない繋げる野球を、一緒に見届けよう。

そんな息子がプライベートで被っているのは、なぜかロサンジェルスドジャースの帽子。青い生地にLAの文字が際立ちます。これは、もう会わないと決めた母と連絡を一切取らなくなった時に、息子に買ってくれたもの。どこの球団かも分からない母が選んでくれたキャップは、彼のお気に入りに。野茂投手が大活躍をした球団だよ。その偉大さにいつか気づく時は来るのだろうか。

姉がカナダから名古屋に就職を決め、なんのイベントだったか、花束をもらって帰ってきた時のこと。「とても綺麗に包まれているから、Sの周りに誰かあげる人いない?」と聞かれ、真っ先に思いついたのがK君のお母さん。「とてもお世話になっている人なの。一緒に届けてもらってもいい?」と話すと快く彼の自宅まで車で送ってくれました。インターホンを押し、K君のお母さんが出てくれたので渡したいものがあると伝えると、玄関先まで来てくれたおばさんに花束をプレゼント。「本当は姉がもらったものなのだけど、あまりにも綺麗だったからおばさんに渡したくて。」そう伝えると半泣きしながら喜び、停車していた姉にも満面の笑顔でお礼を伝えてくれて、来て良かったなと思いました。おばさん、ありがとう。いつもありがとう。あなたに何度も助けられました。だから、お花のお礼。その気持ちをいつもの大らかな優しさで受け止めてくれた別れ際。助手席に乗り込むと、一連のやりとりを見ていた姉がなんとも言えない安堵の表情で伝えてくれて。「私が大阪に行ってからずっと、Sはいい娘でいることに徹しているようにも見えたし、きっと苦しかったと思う。でも、今日K君のお母さんにお会いして分かったよ。沢山のオアシスがSにはあったんだね。無理して曲がらなかったんじゃなくて、曲がる必要がなかった。色々な人に大切にされていたのだとようやく分かったよ。」
姉がちらっとバックミラーを見た時、花束を持った手でバイバイしてくれたおばさん。妹が掴んだものはこんな愛、そのことを証明してくれた一つの花束。