秋になるとやりたくなること

週末は、家族で広い公園にグローブとバットを持って、秋の高い空を感じながら弾けてきました。
息子に柔らかいボールを持たせて、小さいピッチャーをやってもらうのですが、とんでもない所に投げるので、夫婦で玉拾いに奔走。
あっさり飽きて、「二人でやっていいよ~。」と真ん中で戯れ始めたので、避けながらのキャッチボール。
グローブにパシッと私が投げた球が吸い込まれると、にやっと笑う夫がいて。
多分、家事よりも記事よりも、一番褒めてくれるのがキャッチボールです。得意なんだよ~。

中学校に入った時、ソフトボール部ではなく、テニス部を選んだので、父はなんとなく残念そうでした。あの短いスカートに、憧れてしまった。ってそこかい!
前衛のレギュラーを取り、スマッシュには自信があったのですが、私の青春はもう一つ。
春の陸上大会で希望者を募り、部活の後にさらに期間限定の陸上部が設置されていたので、走り幅跳びの選手として、練習を重ねました。

テニス部は完全に女子だけだったのですが、陸上部の各部活から学年も男女も入り混じっての練習が、とても新鮮で刺激になり、寡黙にトレーニングする先輩は本当に格好良かった。
その時、陸上という競技がとても孤独なスポーツだと気づきました。

秋には、長距離走の選手だけを集めたマラソン大会の練習。
走り幅跳びで思うような結果が出せなかったので、三年生の時に志願して練習に参加。
初めてインターバルトレーニングというものを知りました。高負荷と低負荷の運動を交互に行うトレーニング方法です。
一定の距離を速いスピードで走り、また一定の距離を緩めて走る、それを繰り返していく練習に、力が付いていくのを感じると同時に、限界も感じられるように。
やみくもに走るのではなく、自分のペース配分を考える、沢山のことを教わった厳しい部活でした。

週末も休まず自主練習していた影響で、両足肉離れで補欠にも選ばれず。
悔しくて、大好きな社会科の時間に泣いてしまい、皆の前で先生に怒られました。
「選手にはなれなかったけど、努力していた姿はみんな知っているぞ。だから、泣くな。もっと胸を張れ!」
その社会科の先生は、サッカー部の顧問であり、走り幅跳びのコーチでもありました。
三年間の努力を近くで見てきてくれた人。結果が伴わなくても、途中で頑張ったことを忘れるな、そんな姿を周りの人達はちゃんと見ているぞ、そんな力のあるメッセージが私を少しだけ強くしてくれたのかもしれません。

家族三人で公園に行く度に、ランニングを楽しんでいる人達がいて、ボール片手にふと思い出す私の青春です。グローブを置いて、走ってしまおうか!

孤独な戦い、でも応援してくれる人達がいる、長距離ランナーはやっぱり自分に似合ってる。