どの世界を大切にする?

息子とゲームセンターのメダルを預けた後、何気なく伝えてきました。「ボクもね、100万ぐらい貯金してあるんだよ。」「え~!どこに?」「たぬきバンク。」だはっ。「ああ、あつ森の話ね!その通貨は円ではなく、ベルだよね。」「そうだよ~。ローンを返済しないといけないから、頑張ってお金を集めているの。」とたぬきちについてぶつくさ。平和な世界でいいじゃないか!そして以前、もし自分が『逃走中』(フジテレビ系)に出て、50万円をゲットしたらどうするかを話してくれました。「10万は自分で使って、30万は貯金して、10万はママにあげるね!」「Rのお金だからお母さんはいいよ。でもその気持ちありがとう。」そんな私の思いを分かっていたからか、今年のお正月、お年玉を渡すと後日お礼と共に手渡してくれました。よく見ると、折り紙を切って、マジックで書いた『1000億』というなんちゃって紙幣。「これママにあげる。こんなにあったらどうする?」「ありがとう!どうやって使おうかな。」と二人で大盛り上がり。“円”と書いていないところが粋じゃないかと笑えてきました。それにしても、人物らしきあたりの描き方が雑過ぎないか?!

少し前に、姉とカフェをした時、思い切って聞いてみたことがありました。「ネネちゃんは、もし私が生まれてこなくて、下に弟が生まれていたらどうだった?」と。するとそこまで間も空けずに答えてくれて。「楽だったかもしれない。」と。その言葉を聞き、姉が抱えてきた数々の葛藤の重さを感じました。両親は下の子を可愛がった、でもそれが異性ならもっと開き直れたし、諦めもついた、でも同性だったからなんで私だけという気持ちが付いて回ったのではないか、そうだったとしたら沢山苦しめてしまったのだと思いました。妹は妹で訳の分からない重荷を背負わされた、自分だけが辛い訳じゃない、それでもうまく説明のできない負の感情が、ネネちゃんをずっとがんじがらめにしてきたのだと。そうだとしても、突破口はあるはず。そして、私達はもう出口に近い所にいるのではないかと思い、痛みを伴うかもしれないけど敢えて聞いてみました。「おじいちゃんが厳格な人で、お母さんが厳しく育てられたのは分かったの。でも、母親であるおばあちゃんがお母さんを包んでいたら、もっと精神状態は安定していたと思うんだ。おばあちゃんとお母さんの関係は、良好だったと思うんだけど、違ったのかなあ。」「Sちんはあまり知らないかもしれないけど、おばあちゃんってすごく世間体を気にする人だったの。おばあちゃんちって姉妹みんな華やかなご家庭で、自分は下の方だと思っている所があったよ。」私が知っている祖母は、乳がんで闘病し、丸くなって、残りの命を燃やし生きてくれた人。でも、姉の知っているおばあちゃんはまた少し違っていました。ありのままのあなたでいい、そう言って母を抱きしめることはなかったのだろうか。ネネちゃんの言う玉突き事故、母が無償の愛を知らず、型にはまった生き方をしていたなら、おかしな形で姉や私に向けてしまっていたのは無理もないかもしれないと、少し納得ができた気がしました。「ネネちゃん、お母さんねやっぱり分からないんだと思う。私達がどんな思いをしてきたのか。それよりも、こうやって男の子の親として一緒に笑える時間を大切にしたいと思っているよ。」そう、ここにいる今。同性の妹で良かったといつの日か、ネネちゃんが心から笑ってくれたなら。「そうだね。なんかもうお母さんからメッセージが届いても、読めなくて。」自分が自分がって所を前面に出してくるから、しんどいよねとふわっと一緒に笑うことに。道端に花が咲いたよ、固くてひび割れたはずの所に、優しい花が咲いた日。

ぼんやりとSNSを開いていたら、なぜか名古屋市大曽根エリアのマンションの広告が流れてきました。ナゴヤドーム(現バンテリンドーム)が近いなと嬉しくなって。ふと老後に、ドームに足を運ぶ自分が小さく想像できてしまい、少し笑ってしまいました。父と小学生の頃に観に行ったナゴヤ球場のライトスタンド。応援団の方達も近く、みんなで譲り合いながら席に座りました。チームは低迷中。それでも、そこには活気があり、一人の男性が大きな声で伝えてくれました。「この試合負けたら最下位だけど、どれだけ負けても、俺達は応援する!」と。その言葉に、周りにいた方達も笑い、みんな同じ気持ちでいるのだと、これが本当のファンなのだと胸が熱くなったことを昨日のように覚えています。その時の応援団の方達は、もう年老いているだろうけど、青いバチを持って今も変わらずテレビの前で声援を送っているのではないかと思っていて。次に何を歌えばいいのか分からないお客さんの為に、大きなプレートを掲げ、いつも盛り上げてくれた方達。その時もらった喜びや熱気を持って、大人になりました。それは消えることなく、今度は息子へ。ヤクルト飲料が好きで、ヤクルトファンになった息子は、神宮球場に行ける日を楽しみに、どれだけ負けが続いても応援し続けています。そして、その熱をまた次世代へ繋げてくれたらいいなと。選手をチームを、そしてそこに集う方達を応援する気持ち。それが、また自分の心に届き、その好循環の中で呼吸をするそんなひとときを大切にしてほしいと思っています。“大好き”を集めて、自分の中に取り込んでいく。そうしたら、悲しいことも端によけられて、気が付いたら弾き飛ばせているのかも。そんな簡単じゃないのは分かっていて、それでも明日何があるか分からないから、今日笑いたい。息子にもらった1000億の通貨は、1000億スマイルだったら素敵。これからの生涯で使い切ることにしよう。