羨ましいと思う時

今年の夏、夫と息子と三人で旅行へ出かけた時のこと。とても暑い日で、海沿いを歩いていると、水道を見つけた息子が、顔を洗いたいと言い出し、夫は、「日焼け止めが取れるから俺は止めておく。」なんて言っていたのに、ふと見ると、男子二人が気持ちよさそうに顔を洗っていて、段々腹が立ってきました。洗えないって言っていたじゃん!!こういう時、男性っていいなと思います。

シェアオフィス内でも、腕組みをしたまますっと寝入っている方もいれば、うつ伏せになってぐっすり眠っている方もいて、睡眠不足の時は真似をしたい衝動に駆られます。そんなことを思っていたら、一つ席を空けた隣の女性がノートパソコンを枕にうつ伏せで寝始めて、相当お疲れなのだとなんだかその光景が微笑ましくなりました。こういう時は、とことん開き直ることも必要なのかも。

そういえば、大学在学中、他の学部の講義を潜りたくなり、法学部の男友達に話すと、「全然人気のない授業だけど来る?」と結構あっさり言われ、本当に一緒に行ってしまいました。出席も取らないし、広い講義室に適当に随分ゆったりと学生さん達が座っていて、後ろの席に潜伏。よく見ると、六法全書を枕に寝ている男子学生さんが何人もいて、笑いを堪えるのが大変でした。淡々とした講義だったので全くよく分からず、友達とアイコンタクトを交わすと、「もう出る?」と促され、後ろからそっと出てしまうという共犯にまでさせてしまいました。「あの講義、全然人気がないし、出入り自由なんだよ~。」と後から説明されて、さらに爆笑。いやいや、出入り自由だと思っているのは学生さん達の方だけで、教授はそうは思っていないでしょ。いいな、法学部。実は少しだけ文学部と法学部を迷っていたのは、レアな情報。

そんな法学部出身なのは、実は仲良しのKちゃん。どうやら学生時代は、新宿駅を経由していたらしく、朝の通学は本当に大変だったと話してくれました。改めて色々考えてみると、私が社会人になり、関東に来て新宿駅周辺をうろうろしていた頃、Kちゃんはまだ学生さんで、そこでニアミスしていたかもしれないなと思うと、なんだか胸が熱くなりました。大学からの帰りに新宿で遊んで帰るなんて格好いいな。その当時は全然立場が違ったのに、今は同じ年の子供を持つ母親に。
母がまだ関東に来て間もない頃、私の予定を把握しておきたかった母は、スケジュールを聞いてきました。「明日は友達や子供と一緒に○○公園へ花見に行くよ。」そう伝えた翌日、公園で待っていた母。他の友達だったらドン引きするようなシチュエーションに、Kちゃんは優しく微笑み、母も一緒に輪の中へ。なんだかとても恥ずかしかったのと、友達の大らかな優しさに救われたのと、本当に年齢じゃないのだと、その人のことを受け止められるかどうかって、人柄なのかもしれないと色々なことを思いました。別れ際、「お母さんも一緒でごめんね。」と謝ると、にっこり笑って伝えてくれて。「ご一緒できて私も楽しかったよ!」彼女の心はいつも、びっくりするほど温かい。

そんな友達に、夏休み中、こちらのくだらない願望を聞いてもらいました。「私ね、ずっと東京ドームに行ってみたいと思っていて。」「ぜひ行ってきて~。」と目をキラキラさせながらどうでもいい希望を一緒になって乗っかってくれました。
このサイトをオープンさせる前日、二人で会った時のこと。「明日から記事が公開されるんだけど、ちょっと緊張してきた。」そう話すと、「いよいよだね。自分の書いたものが公になるんだもん、緊張するよ。なんだか私までワクワクしてきた!」」と言葉をかけてくれて。
私の夢をいつも一緒に追いかけてくれる友達。彼女がそばにいる限り、挑戦は終わらない。