朝ご飯とダイヤモンド

今日は、朝から気分がすぐれなかったのですが、自宅にいても変化はないと思い、思い切って電車に乗っていつものタリーズへ。やっつけでホットドッグを食べていたら、ケチャップの酸味で食欲が戻ってきて、無事に完食。気分が悪いと固体が入らないので、カフェの存在にはいつも助けられています。

息子も、幸か不幸か私に似てしまい、朝ご飯がなかなか食べられないので、小さい頃から苦戦。小学校に上がり、授業中にお腹が空く!とうるさいので、できるだけお腹にたまるものを用意しています。バナナとミニクリームパン2つを一生懸命食べていた今日は大丈夫だったかな。起こすと、寝起きはそれほど悪くないものの、くみちゃんを握りしめ、ソファでぼーっ。ダイニングテーブルまで辿り着いて座っても、バナナを握りしめたままぼんやり。「早く食べなさい!」と言いつつも、朝っぱらから入らないよねと、心の中だけ慰めてみる。

そんなボケボケな息子も、先生の途中のお見送りもなくなり、一人で帰ってくると強気に言ってくれました。どうやら、私が中途半端にお迎えに行くよりも、確実に自宅で待っていた方が安心らしい。すれ違うリスクを回避の選択。全然信用されていないようです。「絶対、おうちにいてよ!ボク、ピンポン鳴らすから。絶対だよ!!」はいはい。

バタバタと息子と夫を見送った後、世の中のお母さんはみんなこんな感じなのかなと思っていたら、なぜか子供の頃大好きだった、ガールズバンドのパイオニア、プリンセスプリンセスを思い出しました。当時大人気で、解散した後、結婚し、お母さんになった方もいる中で、3.11の復興を願い、期間限定で再結成。皆に声をかけたのは、俳優の岸谷五朗さんと結婚したボーカルの奥居香さんでした。私が特に好きだったのは、ドラムの富田さんで、久しぶりにテレビ出演していた時に、語ってくれたその言葉を聞いて、胸が熱くなりました。

大ヒットした『Diamonds』(作詞:中山加奈子、作曲:奥居香)という曲の中で、一番最後のサビを演奏しながら聴くと、あの頃とはまた違った気持ちになり、毎回この部分になると泣きそうになりますと。一人でいた頃とは違う、女性五人でバンドをやっていた頃とは違う、妻になり、母になり、復興を願う者として戻ってきたこの場所で、その曲を演奏すると、本当に沢山の気持ちが押し寄せてくるのだと、私も色々な気持ちがこみ上げました。時の流れを、自分達の曲が、自分達に返ってくる。そして、お母さんが本当はバンドをやっていたんだよ、そんな姿を子供達に見せられて良かったねって、ファンの一人として嬉しくなりました。

五人を突き動かしたのは何だったのだろう。今でも時々考えることです。ドラムの富田さんが可愛らしいお母さんになっていたから、私も頑張らないと。今はもう、母親に徹しているのかな。子供達の朝食を怒りながら用意しているのかな。
それでも、ファンの心にはずっと残っている。五人がもう一度魅せてくれた“ダイヤモンド”。気持ちさえあれば、いつでも、何度でも、戻ることができる場所があることを。
『私達は、1人では決してできない大きな支援を、5人集まれば出来るということを改めて思い出したのです。』(オフィシャルサイトより)
彼女達の強さと優しさが、ここに詰まっている。