予想外を楽しむ?

息子とのんびり過ごしていた週末、急に思い出して伝えました。「そういえば、預けておいたメダルの期限、大丈夫かなあ。」「え?!ゼロになったらボク泣いちゃう。」「二か月間保管してくれるからまだいいはずなんだけど。」「心配だから、午後にママだけちょっと遊んできて。ボクは友達と遊びに行くから。」えー!と思ったものの、たまには一人で短時間だけ遊んでくるかと開き直り、息子を見送りました。すると、少ししてから雨が降り出し困惑。明日にしようかと思っていると、あっさり止んでくれたので勢いでゲームセンターへ向かうことに。すると、桃鉄のメダルゲームが運よく空いてくれたので、その席に荷物を置き、メダルを引き出しに行くと期限はやはり過ぎておらず50枚だけ用意しました。あっさり終わるだろうと思っていたものの、目的地に到着し、サイコロを何度も振っていると大当たりになってしまい、ものすごい数のメダルが流れ落ちてきて逆に大慌て。そして、物件も早々と揃い、次の目的地も近く、ボンビーボールもゲットしたので、これはもうやり続けた方がいいと思い、戦闘態勢へ。すると、隣の若いカップルも驚く程いろんなことがうまくいってしまった中、息子の帰宅時間が迫っていたので全部のメダルをカップに戻し、隣の二人に声をかけました。「こちらの場所、良かったらどうぞ。」と。すると、画面を見たカップルが甲府まであと1マスだと分かり喜んでくれて。これで気持ちよく帰れると思いメダルキーパーに流し込むと、500枚を超えていて10倍にしてしまったと笑ってしまいました。その後慌てて帰ると、それからすぐに息子が帰宅し、状況を説明すると大爆笑。そして、大谷選手とダルビッシュ投手の対戦を楽しみにしていたのでテレビを点けると、近くで雷が落ちた影響で地上波が見られず大混乱。「メダルが増えたつけがここで来たのかも?!」と我が家だけ大騒動で、プログラマーのMさんに泣きつくとAbemaの視聴を教えてくれて、無事に観戦することができました。やれやれ。こんなドタバタな日もいいねっ。

一人座りメダルゲームをやっていたら、随分懐かしい記憶まで連れてきてくれて。それは学生時代、マブダチK君も通うお馴染みのゲーセンでした。気分転換に車を走らせ、一人で座ってやっていると、後ろから声をかけてきた人がいて。「おいおい、女の子が夜に一人でこんなところに来ていてもいいのか~。」と声の主を辿るとK君。笑いながら伝えてきたものの、いろんな意味で心配してくれているのが分かりました。S、また何かあったんじゃないか?気を紛らわすのも大事だけど、時間や場所に気を付けろよ。そんなニュアンスが込められていて。そして、また別の日は彼の友達でもあり高校の時同じクラスだった男子に偶然会い、隣に座ってゲームのやり方を教えてもらいました。「ボディガード!」「なんだよ、それ?!」「この間K君に、夜のゲーセンに一人でいたら心配されたの。」「だから俺がボディガード?」「そう。保護者でもいい。」そう言ってわいわい。この場所に来たら誰かに会える気がして、ふらっと訪れたちょっとしたパワースポットでした。時には、別居していた父にも遭遇。一緒にいたK君がにこやかに挨拶し、父もそれに応え、二人になると伝えてきました。「おじさん、悪い人じゃない。」と。どうやら私から聞いていただめオヤジの印象と、実際に会った姿からかなりのギャップがあったよう。珍しく彼が混乱しているのが分かりました。そして後日、私がいない時に父と再会。パチンコ終わりに立ち寄ったゲーセンで、メダルを使い終わると、K君が寄ってきて「僕もう帰ります。」と言って、カップ一杯に入ったメダルを渡してくれたと後から父が話してくれました。おかげで沢山遊べることができたから、お礼を言っておいてと。その話を聞いて、彼らしいなとその時は笑ってしまったものの、これだけ時が経ち改めて思いました。Sを悲しませないでください、おじさん信じてますよ。そんなメッセージが、その満杯のメダルに込められていたのではないか、そんな気がしました。本人に聞いたところで、そんなことあったっけ?ととぼけるだろう。だから、私が覚えておく。息子とのメダルが減らないのは、その時からの気持ちが繋がっていたりして。
そして今日、都内でプログラマーのMさんと父がまた遭遇したそう。人口が多いのに、不思議なものだなと思いました。さらに、父に対する印象がK君の感じたものと似ているコメントを送ってくれて、笑ってしまいました。一本筋が通っているから、腹が立つけど憎めない人なんだよな。

最近、名古屋の小料理屋のママが誕生日で、お祝いメッセージを送ると返事がありました。『ありがとうございます。先日白内障手術をしました。あまりによく見えて自分の顔のシミにビックリ仰天。Sちゃんは元気に過ごしていますか?幸せでいて欲しい。御両親が側にいらっしゃるので安心だけど、私は何もできないから心配してます。』彼女の愛のシャワーを、目一杯浴びる時。うちの両親は相変わらずだけど、そこにはもちろん触れず、息子と二人でヤクルトの観戦に行った時の写真を送ると、楽しそうにしてるから安心したと喜んでくれました。沢山の痛みを伴った学生時代、その時にいろんな巡り合わせでママとの出会いがあり、アルバイト先の日本料理店で彼女の優しさに触れた日。傷口はゆっくり癒え、人のあたたかさを教えてもらいました。血の繋がらないママが、長い時を経てもなお本当の娘のように思ってくれている奇跡。そのひとつひとつを拾って、いつの日かエピローグへ。最後には、どんな景色が見えるだろう。