ラスト フェスティバル in 幼稚園

どんなことをここで書けばいいのだろう。誰を想って書けばいいのだろう。幼稚園最後の行事である音楽祭が、この間終わりました。感無量です。

幼稚園関連の記事を先生達に読んでもらったのは、音楽参観の内容が最初でした。音楽講師の先生が、心からの気持ちを乗せて演奏してくれたのが、メロディオン。あの時、自分の中で大きく何かが動くのを感じました。胸の奥深くに届いてくれたもの、その音楽に今まで助けられてきたこと、奏でてくれた先生の表情がとても穏やかで、演奏することを楽しんでいる姿に嬉しくなって。表現するということ、それは音楽であり、言葉であり、もっと沢山のこと。手段は違うけど、何かそこで先生の気持ちと重なったような気がして、私も頑張ろうと励まされたことを覚えています。だから、その先生がまとめ上げてくれた音楽祭が、最後のフェスティバルだと思うと胸がいっぱいでした。どこまでこの想いが伝わるかな。

運動会で演奏してくれたマーチングのオープニング。運動場とはまた違った角度で、ひな壇の上で、正面を向いて息子の表情がしっかり見えた中でのシンバルは、それだけで気持ちが溢れました。大きくなったね。本当に大きくなった。ママの心を包んでくれてありがとう。

いくつもの曲を歌ってくれた最後は、『ビリーブ』(詞・曲:杉本竜一)という合唱曲。この曲を聴いて、どこかで自分も歌ったことを思い出しました。あるいはどこかで聴いたのだと思います。それぐらい有名な曲なのに、歌詞の意味を理解したのは今回が初めてだったのかも。息子もまた、その内容を分からず歌っていたかもしれませんが、ふとした時に気づくはず。“誰かが弱っていたら、寄り添える人になってほしい”そんな先生達のメッセージが、歌詞の中に入っていたことを。

年長みんなで奏でた『美女と野獣』。クラス単位ではなく、学年皆で行うのは今年初めての試みでした。それは、先生達の挑戦でもありました。失敗を恐れず進もうとする姿に、保護者の方が力をもらい、先生達を信じて一生懸命演奏する子供達皆が、なんだかとても誇らしく見えて。一体になるって、先生達の合言葉である『心をひとつにする』ってこういうことなのだと、そこには幼稚園で育まれた絆がある気がして、集大成を感じる優しく逞しい演奏にほろり。息子のメロディオンの姿が、あの時の先生と重なり、最後に見せてくれたこの楽器は、大きな意味をもたらしてくれたよう。

本当にいつの日か、息子がこの文章の存在に気づき、先生達にどれだけ愛され、助けられ、守られてきたのか、そのことに気づいてくれる時がきたらいいなと願っています。
さあ、あと残すは卒園式のみ。私も息子も一日一日がとても大切。もう戻ってこないかけがえのない時間だと分かっているから。年中の時のH先生が、この記事と先生達を繋げてくれました。「音楽参観の文章読みました~。」そう言って、感想をひとしきり述べてくれた先生の去り際には音符が残っていました。フェンス越しに伝えてくれた、真っ直ぐで温かい言葉です。
あのやりとりが、今でもものすごく大きな原動力になっています。だから、先生達が弱った時は、私もこうして寄り添っていたい。
音楽と同じように、言葉も、誰かの心に残ると信じて・・・。卒園式に向けてのラストメッセージを贈ります。