大阪は隠れホームタウン

私が高校三年生の時、姉が大阪に就職を決め、それ以来長期休みの度に遊びに行っていました。
厳密に言えば、勉強合宿の場所。
地元を離れて、特急電車に乗り、隠れ家があるのは本当にわくわくしました。

姉が実家を出る時に、自宅の電話をFAXにすると言い張ることに。
なぜなら、シフト制の姉に私が気を遣って電話をかけづらくなると思ってくれていたから。
「何かあったら必ず連絡しなさい。」
家庭内が既におかしくなり始めていた時期だったから、FAXでちゃんと繋がっていると行動で示してくれた、精一杯の姉の優しさを思い出します。

初めて会いに行った日、女子寮に住んでいた姉とたこ焼きパーティをしていた時のこと。
ピンポーンと音がしたので出てみると、すごく綺麗な同僚の方が玄関先でひと言。
「たこ焼きくさっ!」
こんばんはでもなく、初めましてでもなく、いきなり言われたセリフに笑ってしまい、久しぶりに会った姉妹のぎこちなさまでも払拭してくれた、忘れられない対面でした。

そして、その友達はハムスターを二匹籠ごと渡し、旅行に出るからよろしくね!と去っていき、翌日から私がお世話をしていると、クルクル動く回し車を一匹が順番待ちしていて、飼い主のキャラとハムスターの面白さが重なり、大阪が大好きになりました。

姉が休みの日に難波に出かけることになり、また女子寮の別の友達に遭遇。
「今日は妹とイタリアンに行ってくるよ。」と姉が言うと、「なんでわざわざ大阪に来てパスタ食べに行くねん!他にもあるやろっ!!」と、これまた綺麗なお姉さんに突っ込まれ・・・。
勉強合宿のつもりが、すっかりはまってしまい、帰りたくなくなった高校時代。

以前、クリニックの先生がたまたま大阪出身の方で、桜の綺麗な場所を知っているか聞いてみたら、「この道をばーっと行ってぐいっと曲がったら着くで。」
そんな説明で分かるかー!!!と久しぶりにあの雰囲気を思い出したやり取り。

曲や景色などでふと思い出すことってよくあるけど、大阪弁であの時の気持ちを思い出せるのは、大阪の方達の明るい性格も関係しているんだろうな。

姉は、朝早くに家を出てへとへとになって女子寮に帰ってきた時、私が夕飯の準備をして待っていたら半泣きをして喜んでくれました。
新しい土地と、新しい仕事で頑張っている姉の姿が見られて、本当に良かった。

別々の場所で、頑張ろう。
実家がおかしなことになっていることは黙って、笑って別れた難波の駅。

大阪は、姉妹っていいなと思わせてくれた、もう一つのホームタウン。