野球愛が強すぎる

どうでもいい悩み。でも、私にとってはどうでもよくなくて。息子が野球ではなくサッカーがいいと言い出して、本気で困っています。

年少の入園式の後、各保育室で保護者の方が一人ずつ簡単な挨拶をした際、全員が終わった後にぼそっと夫が私に呟いてきました。「男の子のママの中で引っ越しをしてきたと言っていたお母さんが、なんだかSと一番気が合いそうだね。」と。意外な所を見ていたことに驚いたと同時に、そのママのことが気になるように。
でも、実際はバス便なので、接点もなく、イベントで見かけても話す機会もなく、年少最後の参観日を迎えた時のこと。円になった状態でたまたま席が隣になり、ドキドキしながら話しかけてみると、とても気が合い、子供達もじゃれ合っていて、遊ぶ約束をして連絡先を交換。夫の勘はやっぱり当たっていました。

それから、会って色々な話をすると、私よりも年下だということが判明。かなり驚かれ、「女性の年齢って分からないよね~。」なんて笑い合い、嬉しい時間が流れました。何度も会う中で、息子を野球チームに入れたくて見学に行ったという話に。小学生にもお兄ちゃんがいるので兄弟で入れたいと言ってくれて、一緒に見学に行くことになりました。が、男子三人でカエルを追いかけ、一体何しに行ったのだか。それでも、友達夫婦はとても雰囲気のいいコーチ達に好感を持ち、入ることに。

小学校に上がったら、別々の学校になってしまう友達。そのことを私も息子も、友達の家族も皆残念がっていて、それでも野球チームに入れたら、ずっと繋がっていられる。野球というスポーツが息子の友情を育んでくれたらいいなと願いました。お兄ちゃんも息子にとても優しい。年齢を超えて、同じ時間を共有し、コーチに怒られながら、励まし合ってくれたらいいなと。

そんな私の気持ちをよそに、サッカーがいいと言い出した5歳児。私の野球愛が強すぎた反動か?!愛工大名電(愛知)と報徳学園(兵庫)の好カードでさえ、息子の妨害で甲子園が見られませんでした。BGMのようにつけておくはずが、いつも集中してしまうので、息子がむくれて消されるパターン。これが原因だったとしたら、野球熱はちょっと冷めたふりをしておかないと。
コーチの一人が、明治大学の齋藤孝教授に似ているんだよ。かなり優しくてほんわかしていて、絶対に入れたいという不純な動機は内緒です。でも夫は公認。

マリナーズのイチロー選手が、来年3月の日本での開幕戦に出場するという報道がありました。どこまで真実なのかまだ分かりませんが、夢のような話にやっぱり溢れます。有終の美を飾ってほしい、でも本人は現役続行の意志を表明してくれるかもしれません。
特別補佐に就任した時、会見後、練習に参加していたイチロー選手は、近くにいたエイミーさんに伝えました。「まだ終わったわけではないよ。」「分かってるわ。」この二人の絆は、会話は、これで十分なのだと思いました。

イチメーターの数字が変わる時がくるのかもしれない。イチロー選手の生涯を追いかけるエイミーさんは、ファンという垣根を越えている。そんな感動を息子に伝えなくてどうする?
イチメーターが変わる瞬間を、一緒に見届けようよ。世界で一番大きな歓声になる。