日曜日の昼、ショッピングモールに行くと、急に息子が調子を崩し、自宅に帰りました。翌朝も辛そうにしていたので学校を休ませることに。今、リビングで息子のケアをしながら、ドラえもんがBGMの状態でパソコンに向かっている現状。さあ、どこまで書けるやら。最後まで書ききったら、自分に拍手を送ることにしよう。
そんな不調になる前の土曜日、久しぶりにボウリングへ行く約束をし、家で昼ご飯を食べた後、のんびりと会話を楽しんでいました。そして、どういう話の流れからか、私が問題を出すことに。「ヤクルトクイズ第一問、デデン!青木選手はWBCに出場したことがあるでしょうか?ないでしょうか?」「う~ん、ある!」「正解!第二問、デデン!高津監督の下の名前は何でしょうか?」「え~、ボク大好きだから知っているはずなんだよ~。ヒント!」「“し”から始まります。」「分かった!しんのすけ!しんちゃんでしょ。」「それは、クレヨンしんちゃんでしょ。正解は、臣吾監督でした~。しんちゃん違いだよ。」「ダ~、惜しかった~。」これを惜しいと取るかはその人次第・・・。「次、第三問、デデン!村上選手は去年三冠王を取りました。その三冠王を三つお答えください。」「56号を打ったホームラン王でしょ。あとは何だっけ~?」と困惑している様子。「もう一つは打点王、満塁ホームランを打つと打点が4になるんだよ。ランナーが3塁にいる時にヒットを打って点が入ると打点が1なの。そしてもう一つは首位打者と言って打率が一番良かった人が取れるの。」「へえ、そうなんだ。だったらオスナはメンタル王だね!大事な試合でいい時にいつも打ってくれるから。一番にはなれなくても、オスナの気持ちは強いと思う。」この視点にこちらの方が考えさせられてしまって。「そうだね。日本シリーズで、もう負けてしまう雰囲気が漂っている中、ホームランを打ってくれてめちゃくちゃ感動したね。高津監督もベンチで泣いているように見えてぐっときた。」「うん、ボクも見たよ。高津監督が泣いているの。オスナ、格好いいよね。」負けた試合、そのゲームでヤクルトの日本一はなくなったのに、息子の心にはオスナのチームに対する気持ちや高津監督の涙が残っていました。メンタル王、この称号は大きいかもしれないな。
その後、ボウリングを楽しみ、わいわい帰ってきた日曜日の夕方、調子を崩した息子を寝かせ、ぼんやりテレビを観ていると、たまたま宮城野親方(元白鵬関)が出ていて、くぎ付けになりました。力士の四股は、大地の邪悪な霊を踏み鎮める意味もあるといった内容を伝えてくれて、色々考えさせられて。日本の伝統文化、子供の頃から惹きつけられた相撲には、そんな意味が込められていたことを知り、この国が好きだなと改めて思いました。今後、四股を目にする度、神聖な気持ちになるのかもしれない。
3月11日、この日が近づくと毎年色々な想いがこみ上げます。サッカーのシャルケで活躍していた内田篤人選手。震災後、Tシャツに書き込まれた手書きのメッセージを読み、涙が溢れました。『日本の皆へ 少しでも多くの命が救われますように 共に生きよう!』遠く離れたヨーロッパの地で、どれだけの思いでこのメッセージを書き込んだのかと思うと、堪らない気持ちになりました。そして、改めて調べてみると、その試合はシャルケの勝利に終わり、そのTシャツを着てスタンドへの挨拶に向かった内田選手にもっと前に出るよう促してくれたのが、キーパーのマヌエル・ノイアー選手だと分かりました。3月12日に行われた試合、母国に対して勇気を届けられるプレーを見せること、沢山の思いを抱え臨んだ内田選手を感じ、ゴールを守ってくれていたんだろうなと。二人の友情が、そのメッセージがどれだけの方の励みになっただろうと思います。現役を引退された内田さんを見る度、そのメッセージを思い出すのは、彼に対する感謝と3.11が私の中で過去ではないから。共に生きよう!その言葉の通り、今でも東北のみなさんと共にいたいと思っています。だから、ここにいる。
サッカーワールドカップ決勝トーナメント、クロアチア戦で先制した前田選手。その後、日本の敗戦が決まり、勝利を喜ぶよりも、肩を落とす前田選手に駆け寄って抱擁してくれたのは、同じチームで活躍するユラノビッチ選手でした。スポーツマンシップ、沢山の場面でこんな光景を目にし、その度にスポーツを通して、人の本当の美しさを見せてもらっているような気がしています。そこにある、汗と涙の粒子、堪らないですね。息子がPK戦を好きになったのは、とんでもないプレッシャーの中でキッカーを申し出てくれた選手達の勇気と、絶対に止めてやるというキーパーの権田選手の心の強さがダイレクトに伝わってきたからなのかもしれません。その悔し涙の意味を、小さい心の中に大切に残しておいてくれたらと思っています。共に戦ってきたからこその想いがそこにあることを。息子が元気になったら、またPK戦をやろうか。相手の心理を読み、自分を信じ、蹴る者と受ける者。やればやる程、その深さに気づくかもしれない。