そこにある日曜日

私がシェアオフィスを利用するにあたり、一番気にしていたのは、ここで書く記事が固くなるのではということ。『さくらdeカフェ』が、『さくらdeオフィス』になってしまったらどうしようと一人で心配していました。それでも、通ってみると、何も変わらない気持ちがあり、そのことに安心する日々。ゆったりとした時間も持つこと。緊張と緩和を大切にできたらいいなと思っています。

今日は日曜日。家事をこなし、スタバに行き、久しぶりに会う仲良しのスタッフさんが声をかけてくれました。「息子さんは学校に慣れましたか?」私が1年生の男の子の母親だったことを前回本気で驚いてくれて、帰り道に虫を拾ってきたらどうしようと、くだらない話をカウンター越しに聞いてくれた、笑顔がキュートなスタッフさん。久しぶりに会ったのに、その延長上の話をしてくれたことに、優しい日常を感じました。沢山の役割がある中で、ほっと自分のことを確認できる時間。これでも少しだけ頑張っているのかなと思わせてくれる、そんなひととき。それが、誰かと言葉を交わすということなのかな。”Take your time.(ごゆっくり)”、そんな気持ちが広がっているカフェが好き。

今日は、初めて息子が一人で野球チームから自転車で帰ってくる日だったのですが、とても暑くてやはり心配になり、スタバから駆け付けると、ちょうど整列をするところでした。背番号『21』いたいた。どう見ても『51』にしか見えないと思うのは気のせい?!目が合ったのに、思いっきり逸らされ、仲良しの友達と帰るところに合流すると、「ボク、一人で帰れるから大丈夫。ママはもう行っていいよ!」とあっさり言われてしまいました。気を付けて帰るんだよとだけ伝え、その背中を見送ると、いつもは振り返ってバイバイしてくるのに、友達と盛り上がり、その背中が少しだけ逞しくなったように見えて。こんな風に、本当に少しずつ離れていくのかな。「ママがお迎えに来ていない!」と私の姿が見えず、不安げにコーチに訴えていたのはまだ最近だったはず。母親としての仕事が今回は空振りに終わり、そのままシェアオフィスへ。この空間に、しっくりくる自分になぜか安堵。ここが拠点。そう決めたから、この場所はニュートラルでいられる、大切なホームグラウンド。野球の余韻付き。

スタッフさんから受け取った正会員のICカード。せっかくなので、首にぶら下げる時に気持ちが上がるようにと思い、小さなキーホルダーを自宅で探してみました。すると出てきたのは、お茶犬。確か、随分前に伊藤園の会社が、ペットボトルのおまけに付けてくれた、可愛らしいワンちゃんです。その当時、司書講習の真最中で、暑い時期に勉強に追われていたので、何とか気分転換をしようと、週末に洋菓子を焼いたりしていました。調子に乗って大量生産したものだから、消費できる訳もなく、姉に会社の部署の方に渡してもらうと、とても喜んでくれたと後から話してくれて。その後、姉から、「会社の皆が、妹さんにお礼に渡して!とペットボトルのお茶犬を集めてくれたの。」と言われ、渡されたのは、てんこ盛りのお茶犬。色々な種類があり、なんだかその気持ちが本当に嬉しかった。他の製品ではついていないからと、わざわざおまけがついている商品を選んでくれた方達。お昼休みに、コンビニに足を運んでくれた姿が、司書講習を乗り切る原動力にもなっていたような気がしています。もちろん、使いきれなくて、司書講習の友達数人にもおすそ分け。こんな風に人の気持ちが、広がっていく。

紫色のお茶犬が、日曜日のシェアオフィスで、歩く度に揺れている。司書になりたいと願った頃の思い出と共に。