息子が最近よく聞いてくる二択の質問。「ママ、鬼滅の刃の煉獄さんと富岡義勇、どっちが好き?」その二人を私に選べと?善逸が一番好きなことを知っている息子は、二番目に好きな人をどうしても私から聞き出したいらしく、連日の質問攻めが待っていました。「う~ん、どちらも格好いいから本当に難しいんだよ。」「でもボク、なんとなくママが好きな方を知ってるよ~。」と自信満々な様子。「すごく迷うんだろうけど、どちらかというと煉獄さんでしょ!」バレた!!51対49とかそんな僅差で好きな方を見破られてしまいました。煉獄さんのお母さんの気持ちが流れ込み、彼がどんな風に育ったのか、それを思うと堪らない想いに包まれるんだよ、そんなことを思いながら会話は終了。言葉だけじゃないものから感じる息子との心理戦は、より深くなっていく。
年末の大掃除は、両親宅のお手伝いに二人で行くことになりました。息子は父と窓ふき、私は水回りを中心にやっていると、男子二人はあっさり終了。お礼の気持ちを込めて、母がおじいちゃんと近くのスーパーで飲み物とお菓子を買ってきてと伝え、戻ってくると買ってきたのは個包装が連なったおっとっとだけで驚きました。私と一緒ならおもちゃ付きのお菓子を買いたいとうるさかっただろうし、母が一緒なら複数買ってきただろうなと、父に気を使う息子の心が読み取れてしまって。思い通りに行かない時、自分の気持ちがコントロールできなくなってぐずるのは、私の前だけ。そして、母と二人でお留守番をしてもらった時にも一度だけあったそう。こっちは大変なのだけど、そういった負の感情をどかんと出すことは、決して悪いことのように思えなくて、それをもう少し自分で制御できるようになったら本人も楽になるだろうと思いました。息子が嵐のように泣き叫ぶ時、幼稚園の制服を着た私も姉の前でこんなだったのかもしれないなと色々な気持ちがこみ上げて。ぐちゃぐちゃになった感情を、困惑しながらも受け止めてもらうことってどんなに有難いことか分かるからこそ、息子をそっと抱きしめ背中をさするようにしています。その日は、ドラえもんのころがスイッチのミニドラえもんが見つからないとひと騒動。一緒に探しても見当たらなかったので、学校の疲れと重なり、気圧の影響もあってハリケーンのような状態に。ようやく落ち着き、夜に改めて探すとおもちゃ箱から出てきました。もう知らんがな!!そう思いながらもほっとしながら一緒に笑った時間。チャンチャンって終われる一日がいいね。
ここ数か月、ずっと行っていなかった野球チームの役員のお父さんから、抱負を書いて練習の時に渡してほしいと一斉メールが届きました。全然出席できていないので、今回は提出を控えさせてくださいとごめんなさいのメールを送ると、後日学校から帰った息子が伝えてきました。「ママ、同じクラスの○○君が、野球の練習でお菓子がもらえたからおいでよって誘ってくれたから、今度の練習いくよ!」え~!!お菓子で釣られたの?!それとも友情が勝った?その友達は、『そうごう害虫部』の名刺をくれて、二年生の時は席が前後でとても仲の良かった男の子でした。お父さんはコーチをされていて、役員のお父さんとも仲が良く、同じ学年なので裏側でもしかしたら連携プレーを見せてくれたのではないかと思っていて。このチームなら十分あり得ること、それを思うと胸がいっぱいでした。すると今度は、その役員のお母さんが私に返信をくれて。『お返事遅くなりすみません。抱負の件了解しました!新しい子もいるし、気軽に顔を出してね!Rくんは上手なのでコーチももったいない!って言っています。楽しんでできるといいなー。』そのお母さんとも幼稚園の年長で同じクラスになりました。お互いが学区外の小学校を選択したので、離れてしまうことを本気で残念がってくれて、中学で合流できるのを楽しみにしている大好きな方です。お父さんに連絡したら、お母さんから返信があり、その内容がこれまた温かくてチームプレーが上手すぎ。コロナの影響で野球の練習が中止になることも多く、息子のモチベーションはどんどん低下していきました。欠席が多くなり、それでも彼の口からやめたいとは言わなくて、そっと見守ることに。思いがけず嬉しい展開が待っていて、このチームから簡単に離れたらいけないのだと思いました。いやじゃなければどこまでも待っているよ、裏側で送られていたサイン、チームに合流した息子をどれだけの優しさでみんなは迎えてくれるのだろう。野球を通して、人間力が磨かれるよ。どんな自分も励ましてくれるそんな仲間に、心はじわっと満たされていくでしょう。少しだけ速くなった球から、バッティングフォームから、果敢に攻めた盗塁から、少しの変化を応援してくれるそんな人達からたくさんのものをもらうよ。今年の抱負『しゅびをがんばりたいです。』と書いた息子。ライトが好きなら極めればいい。ホームに突っ込んだランナーをアウトにしたら、みんなが喜んでくれるんだ。繊細な息子よ、その時の温度を感じる?その場の歓声を、みんなの笑顔を自分の中に取り込むんだよ。その瞬間が自信となり、喜びに変わっていくから。
久しぶりのユニフォームに袖を通す日まであと数日、行こうと決めたその決断をめちゃくちゃ応援する。きっと忘れられない一日になる。