見方を変える

中日のマスコットキャラクター“ドアラ”をテレビで見た息子が何気なく伝えてきました。「なんか、シュッとしてる。」いつもつば九郎を見ているとそう感じるよねと、素直な感想に笑ってしまって。「ドアラ、バク転もできたりするんだよ。」「ええっ!すごっ!」と二人で大盛り上がり。夏休み、だらだら過ごした影響からか、息子のお腹がややぽっこり。ファンもつば九郎に似てくるのか?!息子と行けた、村上選手が41号のホームランを打ってくれたヤクルト戦の試合前、スタメンではなかった青木選手とつば九郎が親しげに会話をしていました。それが終わり、一人の男の子が「つば九郎!」と叫ぶと、すぐに振り向き、その一瞬に優しさを感じました。心があること、あたたかいこと、だからファンはその姿を見てほっこりするんだろうな。神宮の空は、いつも選手達を、関係者の方達を優しく照らしてくれているのかもしれない。来シーズンも行かなきゃ。

姉が、夏休み終盤に渡してくれた紙袋に入ったお洋服。やけに重いなと思いながら自宅に帰り、中身を確認してみると、そこには選択理論の本が一冊入っていて、いかにも彼女らしいと笑ってしまいました。ネネちゃんの仕事復帰前にカフェをした時、話してくれたことがあって。「私ね、最近選択理論の本を読んでいて、少し楽になったの。自分で選んでいくことって大切なんだなって。だからね、Sちんの決断を思いっきり応援するよ。Mちゃん(義兄)がアメリカ出張だから、こっそりスーツケースにその本を忍ばせておいた!何かの気づきになれば良いなって思って。」姉の旦那さんも、なんだかスーツケース重いなと思いながら、ホテルまで行ったのかもしれないな。息子の2年生の時の担任T先生も、ランドセルの中にHSP(人一倍繊細な人)の関連書籍を突っ込んでおいてくれたので、有難く読ませてもらいました。すごく当てはまる部分とそうじゃない部分の落差が大きくて、どうしてだろうと思う中で気づいたHSS型HSP(繊細なのだけど好奇心旺盛な人)という特性。姉にその情報を送ると、「Sちんだね!」という返事があり、自分でも8割方当たっていることを自覚しました。そして、去年別居前に通院していた心療内科の先生の言葉が思い出されて。「今はいろんな情報が溢れています。その中でそのまま鵜吞みにするのではなく、自分で有益だと思うものをカスタマイズしていくことで生きやすくなっていくのかなって思います。」その“カスタマイズ”という言葉をとても気に入り、いつも持ち歩いていました。凝り固まっていたら、そこで成長は終わってしまうのかもしれない、柔軟でいること、それを忘れないでいたいなと。そんなことを思っていたので、姉から渡された本を読み始めると、ゆっくりと自分の頭が解れ、気持ちの整理もできていったようでした。自分の世界、相手の世界、どちらも大切で、尊重はしても侵害することはあってはならないなと。それを思った時、不動産関係のお仕事をされていたHさんのメッセージを思い出しました。カフェで、彼の負担にならない話し方で母のことを聞いてもらい、深く頷いてくれた後にLINEを送ってくれて。『お姉様にすごい癒されました。いろいろなお話、感謝です。』○○さん、僕の知らない世界を伝えてくれるんですよ、とても勉強になります。そんな言葉をかけてもらったこともありました。自宅で泣き叫んでいる母がいる、そんな話を誰が聞きたいと思うだろうか、そう思い明るく振舞っていた学生時代。長い時を経て、冷静に話せる自分がいて、過去はこうだったけど自分はこうしていきたいと思う私の話を、あたたかい眼差しで聞いてくれました。どうして話せたのか、その答えが本を読み見つかって。彼は、今を生きている人だから。過去を受け止めた上で、こうありたい自分がいるって思える今の○○さん、いいと思いますよ、今日を楽しみましょうよ。あなたがどんな風に越えるのか、それを見せてもらえるって周りの人達は大きな支えになりますよ。そんな気持ちをいつも届けてくれていたんだなと思うと、胸がいっぱいになりました。弟の方が先を行ってくれていたのかもしれないな。

両親がまた名古屋に帰り、お墓参りに行ってきてくれました。そして、母は小料理屋のママの所で夕飯。カウンター越しで、ママがどんなに疲れていても笑っている姿が容易に想像でき、ママもまた今を生きている人なのだと思いました。「Sちゃん、お金は大切。でもね、そればかりに囚われちゃだめ。その時にしか味わえないこときっと沢山あるから。人生長いのよ。いい時も悪い時もある。でもね、笑っていたらいいことが舞い込んでくるかもしれないよ。私もおかげさまで、なんとかここまで来られたから。」そう言って大学生の私に笑顔で伝えてくれました。強く、しなやかな人。私もこんな人になれるだろうか。「ママのお店、閉店時間が通常に戻って賑わっていたよ。でも、コロナ落ち着かないかしら?って、少しお疲れのようだった。」私には吐かない弱音を母には伝えていて、何とも言えない二人の近さを感じました。私の過去に沢山の水と花を添えてくれたママ、だから私はきっと咲き方を知っている。
「Sに頼まれていたすがきやのカップ麺、買って来たわよ~。」と母が届けてくれました。スーちゃん!!よく見ると、5個もあって大笑い。母の気持ちの大きさだね。退院した2年前、担任のT先生と電話で話した時、母から手紙を受け取ったことを知り、大爆笑。ご迷惑だったらすみませんと思ったのですが、お母様から娘を心配する愛情を感じましたと伝えてくれて、色々なことを思いました。母の真ん中にあるもの、そして、親子関係に悩んでいた私を知っている先生が率直に感じたものを届けてくれた気持ちそのものを、真心というのだろうと。一連のことが落ち着いたらT先生に聞いてもらおうか。大事なバトン、先生は沢山の方達に渡してくれることだろう。